経鼻挿管のためのビデオ喉頭鏡 vs 直接喉頭鏡との比較:無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析

<ハイライト>
・このメタアナリシスは、ビデオ喉頭鏡が成人患者の経鼻挿管の成功率を高めることができないことを示している。
・ビデオ喉頭鏡は、初回試行成功率を高め、挿管時間を短縮する。
・ビデオ喉頭鏡は、困難気道患者で特に有益である。

<要旨>
・経鼻挿管(NTI)は、口腔および顎顔面外科手術においてよく行われる診療行為である。系統的レビューとメタ分析を実施して、成人外科手術患者で、経鼻挿管に際して、ビデオ喉頭鏡(VL)が直接喉頭鏡(DL)と比較して良好な転帰となるかどうかを調査した。

・NTI に際して VL と DL とを比較した無作為化比較試験のみが含まれた。主要評価項目は全体的な成功率であり、副次評価項目は初回成功率、挿管時間、Cormack & Lehane 分類 1 の割合、Magill 鉗子の使用率、術後咽頭痛の割合、挿管の容易さであった。

・20 件の比較(n=1052)を有する 14 件の試験を定量的合成に含めた。全体の成功率は、2 群間で同様であった(RR、1.03; p=0.14、エビデンスの質は中等度)。VL は、初回試行での高い成功率(RR 1.09; p=0.04;エビデンスの質は低い)、挿管時間の短縮(MD -6.72s; p=0.0001;エビデンスの質は低い)、Cormack & Lehane分類 1 の高い割合、Magill 鉗子の低い使用率(RR、0.11; p<0.01;エビデンスの質は高い)、術後咽頭痛の低い発生率(RR、0.50; p=0.03;エビデンスの質は高い)と関係していた。困難気道の有無に基づくサブ群分析では、困難気道を有する患者において、VL での全般的に高い成功率(p<0.01)と高い初回試行成功率(p=0.04)を示した。しかし、これらの利点は、正常気道の患者では示されなかった(p>0.05)。術者の経験に基づくサブ群解析では、成功率は群間で差がなく(p> 0.05)、経験のない術者によって挿管時間が 50 秒以上短縮された(p<0.05)。異なる使用器具に基づくサブ群分析は、非一体化 VL のみが挿管時間を短くしたことを示した(p<0.05)。

・全身麻酔の成人患者では、VL を使用しても NTI の全体的成功率は向上しないが、初回成功率と喉頭部視覚化が改善され、挿管時間が短縮される。VL は、困難気道患者にとって特に有益である。

[!]:ビデオ喉頭鏡は、経鼻挿管に際しても、経口挿管と同様に、未熟な術者や困難気道患者には利点があるようだ。

【出典】
Videolaryngoscopy versus direct laryngoscopy for nasotracheal intubation: A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials.
J Clin Anesth. 2018 Aug 25;52:6-16. doi: 10.1016/j.jclinane.2018.08.029. [Epub ahead of print]

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック