膀胱癌患者の硬膜外麻酔と癌の予後:それはテクニックか、投薬か?

・周術期は、癌関連転帰に長期的な影響を及ぼす重要な期間である可能性がある。本研究で、著者らは根治的(RC)コホート患者における癌特異的転帰に及ぼす区域麻酔の影響を評価している。

・著者らは、2008 年から 2012 年までに自施設で RC を受けた臨床的に非転移性の尿路上皮癌患者の後ろ向き的分析を行った。患者は、後ろ向きに登録され、2 種類の麻酔法、すなわち全身麻酔併用の周術期硬膜外鎮痛(硬膜外) vs 全身麻酔単独(GA)に基づいて分類した。硬膜外患者は、スフェンタニルをベースにしたレジメンを投与された(術中スフェンタニルの中央値は 50mcg(45,85))。傾向スコアを使用して、1:1 の症例対照マッチングを行った。競合するリスクを伴う再発の累積リスクは、麻酔法に基づいて計算された。Kaplan-Meier 曲線を用いて、無再発(RFS)と癌特異的生存率(CSS)を比較した。RFS と CSS については、Cox 比例ハザード回帰モデルを用いて単変量と多変量解析を実施した。

・麻酔法について完全なデータを有する患者のみが含まれた。439 人の患者のうち、完全な経過追跡調査を行った 215 対のサンプルを分析に含めた。経過観察期間の中央値は 41.4 ヶ月(範囲:0.20~101)であった。 硬膜外を有する患者は、GA 群と比較して、静脈内与モルヒネ当量(ivMEQ)の中央値が高かった(75(11-235) vs 50 ivMEQ(7-277)、p<0.0001)。2 年目の累積再発リスクは、硬膜外患者では 25.2%(19.6,31.2)であり、GA 患者では 20.0%(15.0,25.7)であった(グレイの検定、p=0.0508)。硬膜外鎮痛法は、多変量解析において、RFS 不良(調節 HR=1.67、1.14-.45、p=0.009)と CSS 不良(HR=1.53、1.04-2.25、p=0.030)の有意な予測因子であった。

・手術を受けた膀胱癌患者で、スフェンタニルを用いた硬膜外麻酔は、高い再発率と低い無病生存率と関連していた。これは、硬膜外スフェンタニルの使用によるものであるか、またはこの薬物の結果として患者が投与された総モルヒネ当量の増加によるものである可能性がある。

[!]:周術期に投与されるモルヒネ当量総量が癌の予後に影響を及ぼすかもしれない。

【出典】
Epidural anesthesia and cancer outcomes in bladder cancer patients: is it the technique or the medication? A matched-cohort analysis from a tertiary referral center.
BMC Anesthesiol. 2018 Nov 3;18(1):157. doi: 10.1186/s12871-018-0622-5.

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