脊椎麻酔下の帝王切開分娩におけるフェニレフリン vs エフェドリン:系統的文献レビューとメタ分析

エフェドリン1.png・過去 20 年間に、待機的または緊急の帝王切開分娩と子癇前症患者における低血圧を予防または治療するために、フェニレフリンとエフェドリンを比較した多くの研究があった。上記の試験のメタ分析が必要である。

・帝王切開でのフェニレフリンとエフェドリンの比較試験のために、いくつかのデータベース(PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Library)を創始から 2018 年 4 月まで検索した。主要評価項目は、母体低血圧の発生率である。

・待機的帝王切開分娩の場合の 36 件の試験(2439 例)と緊急帝王切開分娩の場合の 3 件の試験(400 例)、子癇前症のある妊婦の場合の 3 件の試験(192 例)を含め分析した。低血圧の発生率は、待機的手術群(相対リスク 0.83、95%CI 0.66~1.05)、緊急手術群(相対リスク 1.02、95%CI 0.87~1.19)、子癇前症群(相対リスク 0.93、95%CI 0.63~1.37)で差はなかった。フェニレフリン群は、3 患者群すべてにおいて、徐脈発生率が高く、頻脈と悪心嘔吐の発生率が低かった。フェニレフリン群はまた、胎児アシドーシス率が低く、臍帯動脈血と静脈血の pH 値が高く、待機的手術において塩基欠乏が少なかった。上記の結果は、緊急手術群と子癇前症群でも同様であった。低血圧については出版バイアスが検出された。しかし、トリム・アンド・フィル法は、出版バイアスが低血圧にほとんど影響しないことを示した。待機的手術における低血圧の試験連続解析では、このメタ分析には十分な累積サンプルサイズがなく、さらなる研究が含まれるべきであることが示された。

・フェニレフリンとエフェドリンはともに循環動態バランスを維持するのに有効であった。新生児は、待機的帝王切開分娩においてはフェニレフリンによってより多くの恩恵を受けるが、緊急帝王切開分娩や、子癇前症妊婦患者では恩恵を受けなかった。より決定的な結果を得るためには、されに多くの試験が含まれるべきである。

[!]:フェニレフリンとエフェドリン、どちらか一方ではなくて、他の手術の時と同じように、心拍数を見て使い分ければいいんだよ。本文では「less base excess」(少ない塩基過剰)とあるがおそらく間違いで、「more base eccess」とするか、「less base deficit」とするべきであると思われたので、「塩基欠乏が少なかった」と訳した。

【出典】
Phenylephrine vs ephedrine in cesarean delivery under spinal anesthesia: A systematic literature review and meta-analysis.
Int J Surg. 2018 Oct 31;60:48-59. doi: 10.1016/j.ijsu.2018.10.039. [Epub ahead of print]

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