外来手術と入院手術で全身麻酔維持のためのプロポフォール vs 吸入麻酔剤:系統的レビューとメタ分析

・プロポフォールによる麻酔維持が吸入麻酔剤よりも有利、有益であるかどうかは不明である。本研究は、全身麻酔を維持する上で、プロポフォール vs 吸入剤が患者関連転帰と患者満足度に及ぼす効果を比較することを意図している。

・1985 年 1 月 1 日~2016 年 1 月 8 日までの PubMed、EMBASE、Cochrane ライブラリーの電子データベース検索により研究を同定した。ピアレビュージャーナルの無作為化比較試験(RCT)を研究した。同定された 6688 件の研究のうち、合計 20,991 人の患者を伴う 229 件の RCT が含まれた。Cochrane に従って、質管理、バイアスリスク評価、メタバイアス、メタ回帰、エビデンスの確実性が実施された。異質性の有無に応じて、固定効果モデルか、またはランダム効果モデルから一般推定は導かれた。術後嘔気嘔吐(PONV)が主要な転帰であった。術後疼痛、覚醒激越、回復までの時間、入院期間、麻酔後シバリング、循環動態不安定性は、主要な副次評価項目と見なされた。

・PONV のリスクは、プロポフォールの方が吸入剤よりも低かった(相対リスク(RR) 0.61[0.53,0.69]、p<0.00001)。さらに、抜管後と麻酔回復室(PACU)での疼痛スコアは、プロポフォールの方が低かった(平均差(MD) -0.51[- 0.81、- 0.20]、p=0.001)、MD -2.91[- 5.47、- 0.35]、p=0.03)。その代わりに、呼吸の回復と抜管までの時間は、吸入麻酔剤よりもプロポフォールの方が長かった(それぞれ、MD 0.82 分[0.20、1.45]、p=0.01; MD 0.70 分[0.03、1.38]、p=0.04)。特に、満足した患者数とスコアで報告された患者満足度は、プロポフォールの方が高かった(RR 1.06[1.01、1.10]、p=0.02、MD 0.13[0.00、0.26]、p=0.05)。二次分析でも一次分析の結果を支持した。

・今回のメタ分析に基づくと、吸入麻酔剤よりもプロポフォールによる麻酔維持の方が利点がいくつかある。これらの利点は患者満足度を高めるが、これらの知見の臨床的および経済的意義については、十分に証明能力のある前向き臨床試験で取り組む必要がある。

[!]:プロポフォールによる静脈麻酔の方が、覚醒の質が高いと言われているが、やはり患者満足度も高いのだな。脳の覚醒の仕方が違うんだろうな。やはり『キセる麻酔』はそれなりに意味があるだろう。

【出典】
Propofol vs inhalational agents to maintain general anaesthesia in ambulatory and in-patient surgery: A systematic review and meta-analysis
BMC Anesthesiol. 2018 Nov 8;18(1):162. doi: 10.1186/s12871-018-0632-3.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック