吸入麻酔薬に職業上暴露されている医師の早期細胞損傷のモニタリング

・世界中で、手術室で働く数百万人の職員が、職業上で吸入麻酔薬にさらされている。したがって、手術室での吸入麻酔薬への持続的暴露が個人に及ぼす健康上の潜在的影響が議論の対象となっている。人間のバイオモニタリングは、暴露した職員の健康を評価するための有用なツールとなる可能性がある。職業上暴露された若い専門家に最もよく使用される吸入麻酔薬の細胞傷害性と遺伝毒性の可能性を評価した報告は見当たらない。

・この問題の重要性を考慮して、起こり得る早期障害事象を評価するために医師研修プログラムの 1 年目に揮発性麻酔薬に暴露された医師をモニターした。イソフルラン、セボフルラン、デスフルラン、亜酸素化窒素の麻酔薬に暴露され、医師研究プログラム中に現代的な麻酔ワークステーションを使用して手術室で働いていた 26 人の若い医師が本研究に対象となった。プログラムの開始前(曝露前)と、曝露後半年、1 年後に検体を評価した。著者らは、フローサイトメトリーを使用した細胞傷害性(早期アポトーシスとミトコンドリア膜電位の喪失)とコメットアッセイを用いた遺伝毒性を評価することによって被験者をモニターした。

・細胞障害性と遺伝毒性のバイオマーカーに有意な変化は観察されなかった(p>0.05)。したがって、バイオモニタリングは、吸入麻酔薬への短期曝露は、医師研修の初年度中に早期細胞損傷を誘発しなかったことを示した。

・結果によれば、麻酔薬への短期的な職業暴露は、本研究の条件下では単核細胞に細胞傷害性や遺伝毒性のいずれも誘発しない。したがって、若い医師は、細胞や遺伝物質に及ぼす可能性のある毒性効果を調査するために、彼らのキャリアの開始時に追加のバイオモニタリングを受けるべきであり、吸入麻酔薬への長期的暴露がミトコンドリア脱分極、アポトーシス、DNA 破損をもたらすのかどうかを調査するために、さらなる調査が実施されてしかるべできである。

[!]:吸入麻酔薬への職業上の短期的暴露では細胞障害や遺伝障害は起こらないであろうと。

【出典】
Monitoring early cell damage in physicians who are occupationally exposed to inhalational anesthetics.
Mutat Res. 2018 Oct 9;812:5-9. doi: 10.1016/j.mrfmmm.2018.10.002. [Epub ahead of print]

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