急性疼痛のための静脈内リドカイン:系統的レビュー

・この系統的レビューは、成人患者の急性疼痛の治療のための静脈内(IV)リドカインの安全性および有効性を評価する。

・1970 年 1月から 2018 年 1 月までに発表された成人患者の急性疼痛の治療に IV リドカインの使用を評価した無作為化比較試験、後ろ向き的コホート研究、症例シリーズ、症例報告が PubMed データベースで検索された。主要評価項目は、IV リドカインとプラセボまたは活性対照で処置された患者で、視覚アナログスケール、言語評価スケール、数値評価スケールで評価した疼痛軽減であった。安全性評価項目には、非重篤と重篤な有害事象が含まれた。

・全部で 347 件の記事タイトルと要約が審査され、全文レビューの後、13 件の研究が 512 人の患者を含む包含基準に合致した。研究された 4 種類の活性対照は、IV モルヒネ、IV ケトロラク、IV ジヒドロエルゴタミン(DHE)、IV クロルプロマジン(CPZ)であった。IV リドカインの投与用量は、体重ベースで 1~2mg/kg のボーラス投与、50~100mg の固定用量ボーラス投与、1mg/kg/時間の持続注入と研究間で様々であった。血清リドカイン濃度のモニタリングはルーチンには行われていなかった。静脈内リドカインは、腎疝痛と重症四肢虚血に対するモルヒネ、急性片頭痛に対する DHE よりも優れた有効性、急性根性腰背部痛に対するケトロラクと同等の有効性を有していた。しかしながら、リドカインは、急性片頭痛の治療のために CPZ より効果的ではなかった。全研究の中で報告された最も一般的な有害事象は、精神状態の変容、不明瞭な発語などの神経学的効果であった。

・用法の不一致、投与期間、血清モニタリングの欠如のために、急性疼痛に対する IV リドカインの絶対的安全性は不明である。あらゆるタイプの急性疼痛に対して IV リドカインの日常的使用を推奨する前に、より大きな前向き研究が必要である。

[!]:急性疼痛に対する普遍的な IV リドカイン投与はいまだエビデンスに欠けると。でも効くんだよな~。その昔、硬膜外カテーテルが血管内留置になっている症例で、術中に患者が痛がって体動が出た時に、上司は硬膜外カテーテルから 2% リドカインを投与して「これでも、効くんや~!」と得意気だった。

【出典】
Intravenous Lidocaine for Acute Pain: A Systematic Review.
Pharmacotherapy. 2018 Oct 10. doi: 10.1002/phar.2189. [Epub ahead of print]

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