心血管手術後の脳血管自動調節とせん妄との関連についての前向き観察研究

・本前向き観察コホート研究の目的は、術後脳血管自己調節障害と心臓手術後のせん妄発症との間の関連性を評価することであった。これまでの研究では、人工心肺時の術中脳血管自己調節障害はせん妄と関連していることが示されている。しかしながら、術後の脳血管自己調節の変化とせん妄との関連は調査されていない。

・ベースラインに認知機能障害や失語症のない成人心臓外科手術患者 180 人を本試験に含めた。脳血管自己調節は、組織酸素化指数を導出するために、近赤外分光法で得られた脳組織酸素飽和度と平均動脈圧との間のピアソン相関によって評価した。脳血管自己調節は、術後 0 日目と術後 1 日目に最低 90 分間モニターされた。せん妄は集中治療室在室中ずっと CAM for ICU を用いて評価した。

・著者らは、研究した 108 人の患者のうち 24 人でせん妄を観察した。平均(SD)組織酸素化指数は、術後第 0 日には、せん妄のない患者と比較してせん妄のある患者の方が高かった; 0.270(0.199) vs 0.180(0.142)、p=0.044 が、術後 1 日には高くなかった: 0.130(0.160) vs 0.150(0.130)、p=0.543。全患者は、術後 0 日に比べて術後 1 日に組織参加指数の改善を示した。ロジスティック回帰分析は、術後 0 日目の組織酸素化指数が単独でせん妄と関連していることを示していた;オッズ比 1.05(95%CI 1.01-1.10)、p=0.043。

・結論として、著者らは、近赤外分光法によって測定された脳血管自己調整障害と術後早期のせん妄との間に関連性があることを見出した。

[!]:人工心肺中と同様に、術後早期の脳血管自己調整障害がせん妄の発症と関係していると。

【出典】
A prospective, observational study of cerebrovascular autoregulation and its association with delirium following cardiac surgery.
Anaesthesia. 2018 Oct 18. doi: 10.1111/anae.14457. [Epub ahead of print]

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