股関節骨折手術中の長期間の昇圧薬のサポートは、死亡率増加の危険因子である

・股関節骨折は、高齢者集団によく見られる外傷であり、高い合併症率と死亡率に関連する。術中低血圧はよく認められ、しばしば昇圧剤(VP)で治療されるが、その程度は不明である。著者らは、股関節部骨折患者の何人が周術期に VP を受けたかと、さらに VP 治療が死亡率増加に関連しているかどうかを調査するために、後ろ向き的に検討することにした。

・VP 治療に関するデータを医学および麻酔ジャーナルから収集し、もしそうであれば、データを調査して潜在的交絡因子を見つけた。患者の層別化を達成するため、(a)VP なし、(b)注射による VP、(c) 3 時間未満の VP 持続注入、(d) 3 時間以上の VP 持続注入、に分けた。

・患者 977 人が含まれた。約 80.4% が VP 治療を受けた。サブ群の 30 日死亡率は、それぞれ 3.6%、5.4%、6.4%、19.1% であった。 90 日死亡率は、それぞれ 6.7%、10.3%、11.6%、30.3%であった。最後に、同じ患者群の 365 日死亡率は、それぞれ 12.8%、20.0%、23.3%、44.9% であった。交絡因子を調整後、VP 注入を 3 時間以上受けた患者の死亡率(30-90-365日)が有意に増加したことが分かった。未治療の患者に対して、交絡因子の調整後、注射による治療と 3 時間未満の持続注入により治療された患者では死亡率の増加はなかった。

・股関節骨折手術中に昇圧剤治療がよく見られる。VP 持続注入 3 時間以上で治療した患者は死亡率を増加させたが、注射での治療や、3 時間未満の持続注入による治療を受けた患者は増加しなかった。VP 治療の長時間使用は死亡率の増加と関連していることが示唆される。

[!]:きれいなデータだな。昇圧剤治療が長く必要であった患者ほと死亡率が高くなっている。

【出典】
Prolonged vasopressor support during hip-fracture surgery is a risk factor for enhanced mortality.
Acta Anaesthesiol Scand. 2018 Aug 5. doi: 10.1111/aas.13215. [Epub ahead of print]

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