敗血症ショック管理での昇圧剤中止順序による低血圧の発生率:前向き無作為化試験(DOVSS)

バソプレシン3.png・バソプレッシン(AVP)は、敗血症患者のショックを回復させるためにノルエピネフリン(NE)によく追加される。しかし、敗血症性ショックから回復中の、NE と AVP を同時投与されている患者で、昇圧剤漸減の適切な戦略を支持するデータはない。そこで、本研究の目的は、敗血症性ショックから回復中の NE と AVP 当時投与患者で、昇圧剤を徐々に減少させながら低血圧の発生頻度を評価することであった。

・NE と AVP を同時投与された敗血症ショック患者は、最初に NE を漸減する(NE 群)か、最初に AVP を漸減する(AVP 群)に無作為に割り付けた。主要評価項目は、最初の昇圧剤の漸減 1 時間以内の低血圧の発生であった。著者らはまた、血清コペプチン値と低血圧の発生との間中の関連性を評価した。

・38 人と 40 人の患者がそれぞれ NE 群と AVP 群に登録された後、低血圧の発生率の有意差のために、研究が早期に中止された。最初の昇圧剤を徐々に漸減させた後、低血圧を発症した患者は NE 群では 26 人(68.4%)であったのに対して、AVP 群では 9 人(22.5%)であった(p<0.001)。その後の第 2 昇圧剤の漸減時にも同様の所見がみられた(NE 群では 64.5% vs AVP群では 25.0%、p=0.020)。最後に、NE 漸減は、試験期間中の低血圧と有意に関連していた(ハザード比 2.221; 95% 信頼区間1.106-4.460、p=0.025)。血清コペプチン値は、AVP 漸減中に低血圧をきたした患者の方が、低血圧をきたさなかった患者よりも低かった。

・AVP と NE を同時投与されている敗血症から回復中の患者では、AVP よりは NE を漸減することの方が高い低血圧発生頻度と関連している可能性がある。しかし、昇圧剤漸減の適切な戦略をより良く調査するためには、もっと被験者数の多いさらなる研究が必要である。

[!}:NE の方が AVP よりも短時間作用性だから、短期的に見れば、NE 中止の方が低血圧を発生しやすいだろう。昇圧作用としては AVP の方が強力だから、もう少し長時間的に見れば、AVP の方が低血圧をきたしやすいのではないだろうか。

【出典】
Incidence of hypotension according to the discontinuation order of vasopressors in the management of septic shock: a prospective randomized trial (DOVSS)
Critical Care 2018 22 : 131

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