敗血症性ショック回復期におけるノルエピネフリンよりも先のバソプレッシン中止

バソプレシン1.png・敗血症性ショックの回復期における昇圧薬の中止に関するガイダンスは限られている。ノルエピネフリンはより容易に調節できる。しかし、敗血症性ショックはバソプレシン不足状態であり、外因性バソプレシンはこれを解消しようとする。ノルエピネフリンよりも先にバソプレッシンを中止すると、臨床的に有意な低血圧を引き起こす可能性がある。

・本後ろ向きコホート研究は、2014 年 5 月から 2016 年 6 月まで、敗血症性ショック回復期にある内科的重症疾患患者で、ノルエピネフリンとバソプレシンの中止を比較した。ノルエピネフリンか、またはバソプレシン中止後の臨床的に有意な低血圧の差をχ2 検定で評価した。線形回帰を実施して、臨床的に有意な低血圧に及ぼす薬剤中止の影響を調査した。臨床的に有意な低血圧との二変量関係についてベースライン変数を調べた。P<0.2 の変数はモデルに含まれた。

・バソプレッシンは、62 人の患者が先に、92 人の患者が後で中止された。72 時間後の SOFA スコアは同様であった(7.9 vs 7.6、P=0.679)。未調整分析では、バソプレッシンが先に中止された場合、臨床的に有意な低血圧が多く発生した(10.9% vs 67.8%、P<0.001)。集中治療室在室期間(174 vs 216 時間、P=0.178)や、在院期間(470 vs 473 時間、P=0.977)に差はなかった。調整済み分析では、バソプレシン先行中止は、臨床的に有意な低血圧の発生増加と関連してた(OR:13.837、95%信頼区間(CI):3.403-56.250、P<0.001)が、院内死亡(OR:0.659、95%CI:0.204-2.137、P=0.488)や 28 日死亡率(OR:0.215、95%CI:0.037-1.246、P=0.086)とは関係していなかった。

・敗血症性ショック回復段階でノルエピネフリンとバソプレシンを投与された成人患者は、バソプレシンが後で中止された昇圧剤である場合、臨床的に有意な低血圧を発症する可能性は低い。

[!]:ノルアドを先に投与中止して、バソプレシンをゆっくり漸減していった方がよいのかな。

【出典】
Discontinuation of Vasopressin Before Norepinephrine in the Recovery Phase of Septic Shock.
J Intensive Care Med. 2017 Jan 1:885066617714209. doi: 10.1177/0885066617714209. [Epub ahead of print]

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