帝王切開での硬膜外モルヒネ投与後の呼吸抑制の発生頻度:持続呼吸数モニタリングシステムを用いた所見

・硬膜外モルヒネは、帝王切開後の術後鎮痛に広く用いられている。しかしながら、モルヒネの脊柱管投与後に呼吸抑制が起こり得る。産科患者の呼吸抑制についてのこれまでの報告は、呼吸数の間欠的な視覚計測に依存していた。本研究では、著者らは帝王切開後に硬膜外モルヒネを投与された患者で、呼吸抑制の発生頻度を、指センサーによる持続呼吸数モニタリングシステムを用いて推定した。

・この単施設前向き観察研究には、2016 年 4 月から 12 月に待機的帝王切開を受け、術中に脊柱管内モルヒネを投与される予定の 100 人の患者を募集した。術後、全患者に硬膜外モルヒネ 3mg を投与し、Nellcor 呼吸数モニタリングシステムを装着した。呼吸抑制は、1 分以上、徐呼吸(呼吸数≦10 回/分)かつ酸素飽和度低下(軽度≦95%、中等度≦90%、重度≦85%)の両方として定義した。モルヒネ投与と初回歩行までの間に呼吸抑制のあった患者数を 1 時間ごとに記録した。

・100 人の女性のうち 89 人について完全なモニタリングが得られた。モニタリング期間の中央値は 19.0 時間であった。歩行前に軽度の呼吸抑制を発症したのは 46 人(52%)であったが、1 人(1%)のみが中程度の呼吸抑制を発症した。酸素補充やナロキソンを必要とした患者はいなかった。

・約半数の女性が軽度の呼吸抑制をきたしたが、1 人だけが中程度の呼吸抑制を発症した。歩行までの持続呼吸数モニタリングは、モルヒネの脊柱管投与後の呼吸抑制の早期発見を助けるかもしれない。

[!]:硬膜外モルヒネ 3mg は、かなり安全に施行できるんだな。クモ膜下モルヒネ投与量は 100~150μg が適量なので、硬膜外はその 20~30 倍が適量ということか。

【出典】
Incidence of respiratory depression after epidural administration of morphine for cesarean delivery: findings using a continuous respiratory rate monitoring system.
Int J Obstet Anesth. 2018 Oct 26. pii: S0959-289X(18)30278-4. doi: 10.1016/j.ijoa.2018.10.009. [Epub ahead of print]

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