帝王切開後疼痛管理のためのリポソームブピバカインを用いた腹横筋膜面ブロック:後ろ向きの診療録検討

・オピオイド鎮痛薬の有害作用と慢性使用の可能性は、帝王切開という条件下では制限となる。帝王切開後の腹横筋膜面(TAP)ブロックを使用した区域麻酔は、鎮痛を改善し、オピオイド消費量を減少させる可能性がある。帝王切開後疼痛を軽減するためのリポソームブピバカイン(LB)を用いた TAP ブロックの有効性は不明である。

・著者らは、LB 266mg による TAP ブロックを行った場合と、行わなかった場合とで、マルチモーダル疼痛管理プロトコルで帝王切開分娩を受けた年齢 18 歳以上の患者の単施設後ろ向き診療録レビューを行った。評価には手術後のオピオイド消費量が含まれた。評価には、術後オピオイド消費量、0~3 日の数値評価スケールの疼痛スコアの曲線下面積(AUC)、オピオイドを使用しなかった患者の割合、麻酔回復室(PACU)退室準備完了時間、歩行、固形食、排便までの時間、在院期間(LOS)、有害事象(AE)が含まれる。Wilcoxon、χ二乗、およびスチューデント t 検定を用いて、全集団と初回および反復帝王切開サブグループでデータを分析した。

・201 人の患者のうち 101 人を LB-TAP ブロックで治療した群(LB-TAPB)、100 人を LB-TAPB なしで治療した。LB-TAPB 治療群は、 LB-TAPB を併用しない治療群よりも、術後平均オピオイド消費量(合計では 47%、初回帝王切開では 54%、反復帝王切開では 42%、P<0.001)と、疼痛スコアの平均 AUC(合計 46%、初回帝王切開 57%、反復帝王切開 40%、P<0.001)が有意に減少した。LB-TAPB 治療患者は、退院準備平均時間(2.9 vs 3.6日; P=0.006)、PACU 退室準備時間(138 分 vs 163 分、P=0.028)、LOS(2.9 vs 3.9 日、P<0.001)が有意に短かった。LB-TAPB 群は、歩行と固形食までの平均時間それぞれ、39% と 31%(P<0.01)、腸蠕動までの平均時間が数値的に減少した(26%、P=0.05)。LB-TAPB 群患者の方が、非 LB-TAPB 群患者よりも、有害事象の報告が少なかった(34% vs 50%、P=0.026)。

・これらの結果は、LB 266mg による TAP ブロックを併用したマルチモーダル疼痛管理が、オピオイド必要量を減らし、帝王切開後の鎮痛を改善する有効なアプローチであることを示唆している。

[!]:リポゾームブピバカインを使用した TAP ブロックは帝王切開後の疼痛管理を改善すると。

【出典】
Transversus abdominis plane block with liposomal bupivacaine for pain control after cesarean delivery: a retrospective chart review
Journal of Pain Research Published 10 December 2018 Volume 2018:11 Pages 3109?3116

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