鼻手術後の覚醒時興奮に及ぼす全静脈麻酔 vs 揮発性麻酔維持の効果:無作為臨床試験

・全身麻酔下の鼻手術後、覚醒時興奮がよく見られ、傷害、痛み、出血、自己抜管のリスク増加など、重大な結果を患者にもたらす可能性がある。何十年もの研究にもかかわらず、成人患者での発症率、危険因子、出血の予防に関する研究が進行中であり、吸入および静脈麻酔の異なる効果に関して意見が異なる。研究の目的は、麻酔法が鼻手術後の覚醒時興奮の発生に及ぼす影響を調査することであった。

・本前向き無作為化単盲式臨床試験には、大韓民国、ソウルにあるアジア医療センター、三次照会センターで、全身麻酔下に観血的鼻形成術、鼻中隔形成術、鼻甲介形成術、機能的内視鏡下副鼻腔手術を受ける 80 人を含め、レミフェンタニルとプロポフォールによる全静脈麻酔(TIVA)(n=40)か、セボフルランと亜酸素化窒素による吸入導入と維持(VIMA)(n=40)に無作為に割り当てられた。データは 2016 年 8 月 24 日から 10 月 14 日まで収集され、2016 年 10 月 26 日から 2017 年 9 月 14 日まで分析された。覚醒時興奮の発生は、以下の 2 つの独自の基準によって定義された:リッチモンド興奮鎮静スケールスコア≧1、ライカ―鎮静興奮スケールスコア≧5。

・分析に含まれた 80 人の患者(68.8% が男性[平均 55 歳]、年齢 41.6[17.9 歳])で、リッチモンド興奮鎮静スケールで測定された覚醒時興奮は、VIMA 群で 40 人中 8 人(20.0 %)で、TIVA 群では 40 例中 1 例(2.5%)であった。リスク差は 17.5(95%CI、3.6-31.4)であった。ライカー鎮静興奮 スケールスコアで測定された覚醒時興奮は、VIMA 群では 40 人中 10 人(25.0%)、TIVA 群では 40 人中 1 人(2.5%)で発生した。リスク差は 22.5(95%CI、7.3-37.7)であった。

・全身麻酔下の鼻手術後の覚醒時興奮の発生は、VIMA よりも TIVA を使用することにより、有意に減少させることができる。

[!]:VIMA と TIVA でリスクの差が 20 倍も違うのか。

【出典】
Effect of Total Intravenous Anesthesia vs Volatile Induction With Maintenance Anesthesia on Emergence Agitation After Nasal Surgery: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2018 Nov 29. doi: 10.1001/jamaoto.2018.3097. [Epub ahead of print]

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