心停止蘇生後の動脈血二酸化炭素分圧と神経学的転帰:前向きの多施設プロトコル指向コホート研究

・動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)は、脳損傷後の脳血流量の調節因子である。著者らは、心停止からの蘇生後の PaCO2 と神経学的転帰との間の関連性を検証しようとした。

・6 つの病院を対象とした前向きプロトコル指向コホート研究で、年齢 18 歳以上、非外傷性心停止、自己循環回復(ROSC)後に人工呼吸され、目標体温管理を受けた。プロトコルに従って、PaCO2は、ROSC 1 時間後と 6 時間後に動脈血ガス分析によって測定した。著者らは ROSC 後の最初の 6 時間にわたる平均 PaCO2 を決定した。主要評価項目は、退院時の良好な神経機能であり、修正ランキンスケール≦3 と先験的に定義された。多変量ポアソン回帰分析を用いて、PaCO2 と神経学的転帰と間の関連性を検証した。

・対象とした 280 人の患者のうち、PaCO2 の中央値(四分位範囲)は 44(37-52)mmHg であり、30% は良好な神経機能を有していた。平均 PaCO2 は良好な神経学的転帰と二次の関連性(逆 U 字型)を有し、平均 PaCO2 68mmHg で良好な神経学的転帰の予測確率が最も高く、より高 PaCO2 とより低 PaCO2 では神経学的転帰は不良であった。代謝性アシドーシスの存在は、PaCO2 と良好な神経学的転帰との関連性を弱め、代謝性アシドーシスを有する患者では、PaCO2 51mmHg で、良好な神経学的転帰の予測可能性が最も高かった。

・PaCO2 は、神経学的転帰と U 字型の関連性を有しており、軽度から中等度の高炭酸ガス血症が、良好な神経学的転帰と最も高い確率を有している。

[!]:心停止蘇生後の動脈血炭酸ガス分圧は、軽度~中等度の高炭酸ガス血症の方が、神経学的予後が良好であると。

【出典】
Partial pressure of arterial carbon dioxide after resuscitation from cardiac arrest and neurological outcome: A prospective multi-center protocol-directed cohort study.
Resuscitation. 2018 Nov 16. pii: S0300-9572(18)31093-1. doi: 10.1016/j.resuscitation.2018.11.015. [Epub ahead of print]

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