全身麻酔下開頭術のためのデキスメデトミジン:無作為化臨床試験の系統的レビューとメタ分析

・研究目的は、開頭手術に際しての全身麻酔の補助剤としてのデキスメデトミジンの有効性と安全性を評価することであった。

・PubMed、Medline、EMBASE、Cochrane ライブラリで、全身麻酔の補助薬としてのデキスメデトミジン vs プラセボまたは他の麻酔薬を比較した無作為化試験(RCT)を体系的に検索した後、メタ分析を行った。相対リスク(RR)と加重平均差(WMD)は、ランダム効果メタ分析を用いて計算した。前向きに全身麻酔下で開頭術を行った 22 件のRCT(1348 例)を含めた。主要評価項目には、手術の成功と術後疼痛が含まれた。副次評価項目には、心臓有害事象、術後悪心嘔吐(PONV)、他の臨床的に重要な転帰が含まれた。

・デキスメデトミジン vs プラセボ:デキスメデトミジンは、術後疼痛(10cm 視覚アナログスケールで WMD -0.25cm、95%CI -0.43~-0.07cm)、術後悪心嘔吐(PONV, RR 0.57、95%CI 0.39~0.84)、高血圧(RR 0.37,95%CI 0.22~0.61)、頻脈(RR 0.32、95%CI 0.12~0.85)を減少させたが、低血圧と徐脈の有意な増加はない事を、高~中等度の質のエビデンスをもって示唆された。手術の成功に有意差がないことが中程度の質のエビデンスをもて示唆された。 デキスメデトミジン vs 活性対照薬(レミフェンタニル、フェンタニル、プロポフォールを含む):手術の成功と術後疼痛に差がないことが中等度の質のエビデンスをもって示された。

・全身麻酔補助剤としてのデキスメデトミジンは、プラセボと比較して、疼痛軽減、PONV 低下において僅かな利点を示し、手術の成功に同様な効果を有しつつ、より安定した血行動態を維持する。デキスメデトミジンと活性対照との間の比較効果の調査のエビデンスは非常に限定されている。患者にとって重要な転帰や、特に活性対照に対する最適な投薬戦略を評価するには、さらなるエビデンスが必要である。

[!]:開頭術に際しての全身麻酔補助薬としてのデキスメデトミジンは、プラセボと比較すると若干の利益があるが、麻酔薬と比較するとその利点は限定的であると。

【出典】
Dexmedetomidine for craniotomy under general anesthesia: A systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials.
J Clin Anesth. 2018 Nov 13;54:114-125. doi: 10.1016/j.jclinane.2018.11.001. [Epub ahead of print]

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