麻酔科勤務医のお勉強日記

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zoom RSS 腹部腫瘍手術における出血量を減らすためのトラネキサム酸の単回静脈内ボーラス投与と周術期持続注入の比較

<<   作成日時 : 2019/01/10 08:23   >>

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・トラネキサム酸の単回ボーラス投与の術中使用は、術後早期の出血を防ぐのに十分ではないかもしれない。本研究は腹部腫瘍手術で周術期出血量と同種輸血量の減少におけるトラネキサム酸の 2 種類の投与方法の効果を比較するために行われた。

・本前向き対照のある二重盲式調査では、腹部腫瘍手術に対して待機的に予定された 60 人の患者が、無作為に、トラネキサム酸の単回ボーラス投与(10mg/kg)(A 群)、トラネキサム酸(10 mg/kg)ボーラス投与後に術後 4 時間まで持続注入(1 mg/kg/h)(B 群)、生食のボーラス投与後に生食の持続注入(C 群)を受けた。術中総出血量、同種輸血量、術後ドレーン排液量、ヘモグロビンとヘマトクリット値を異なる時間間隔で記録した。3 群を比較した後に得られたデータは、正規分布に従う変数については分散分析、ノンパラメトリックデータについては Kruskal-Wallis 検定、群間分析については事後 Tukey-Kramer 検定によって分析した。5% 未満の確率値を有意と見なした。

・3 群すべてにおいて術中出血量に有意差はなかった。両方のトラネキサム酸群は、対照群と比較して、6 時間と 24 時間での術後ドレーン排液量の減少を示した(P<0.001)。トラネキサム酸群内では 24 時間での術後排液血液量にも有意差があり、持続注入群の方が排液量が少なかった(P=0.007)。異なる術後時間間隔で測定したヘモグロビンとヘマトクリット値は、トラネキサム酸群と比較して対照群の方がベースラインから有意な減少を示した。

・トラネキサム酸は、腹部腫瘍手術において、単回静脈内ボーラスの使用と比較して、ボーラス投与後に術後期に持続注入として使用した場合、術後出血量をより効果的に減少させた。

[!]:トラネキサム酸は、術中にボーラス投与するだけでなく、術後にかけて持続投与した方が効果的であると。そりゃそうだろうな。これからはそうしよう。

【出典】
Single intravenous bolus versus perioperative continuous infusion of tranexamic acid to reduce blood loss in abdominal oncosurgical procedures: A prospective randomized double-blind clinical study
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2018;34:529-34

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