腹部手術後鎮痛のための超音波ガイド下腹横筋膜面(TAP)ブロックにおける局所麻酔薬へのデキサメタゾン

デキサメタゾン5.png・研究の目的は、腹部手術後の患者に対する超音波ガイド下腹横筋膜面(TAP)ブロックにおける局所麻酔薬に添加したデキサメタゾンの鎮痛効果を評価することであった。

・腹部手術を受ける成人患者で超音波ガイド下 TAP ブロックの局所麻酔薬に追加されたデキサメタゾンを対照と比較した、適格な無作為化比較試験(RCT)を同定するために、PubMed、CENTRAL、EMBASE、Web of science を検索した。主要評価項目には、術後疼痛強度、追加の鎮痛剤を最初に要求するまでの時間、術後 24 時間にわたるオピオイド消費量が含まれた。副次評価項目は、術後悪心嘔吐の発生率であった。分析は RevMan 5.3 ソフトウェアによって行われ、エビデンスの質は GRADE アプローチを用いて評価した。

・575 人の患者を含む 9 件の RCT が含まれた。対照と比較して、超音波ガイド下 TAP ブロックで局所麻酔薬に添加されたデキサメタゾンは、術後 4 時間(平均差[MD]=?1.01; 95%信頼区間[CI]、-1.29~ -0.73、P<0.00001;エビデンスの質は中等度)、6 時間(MD= -1.21; 95%CI、-1.74~ -0.69、P<0.00001、エビデンスの質は低い)、12 時間(MD= -0.79; 95%CI、-0.97~ -0.60、P<0.00001、エビエンスの質は中程度)時点で安静時の視覚的アナログ尺度(VAS)スコアを有意に減少させた。VAS は、2 時間後(MD= -0.64、95%CI、-1.35~0.08、P=0.08、エビデンスの質は低い)と 24 時間後(MD= -0.41、95% CI、-0.91~0.09、P=0.11、エビデンスの質は中等度)に差は見られなかった。追加鎮痛剤を最初に要求するまでの時間は、デキサメタゾン群で延長された(MD=3.08、95%CI、2.37~3.78、P<0.00001;エビエンスの質は中等度)。術後 24 時間にわたるオピオイド消費量も減少した(MD= -5.42、95%CI、-8.20~-2.63、P=0.0001、エビデンスの質は低い)。一方、術後悪心嘔吐の発生率はデキサメタゾン群で有意に減少した(リスク比[RR]=0.40; 95%CI、0.28~0.58、P<0.00001、エビデンスの質は高い)。含まれた全ての研究で合併症は報告されていなかった。

・腹部手術を受ける成人患者で、超音波ガイド下 TAP ブロックにおいて局所麻酔薬にデキサメタゾンを追加するのは、術後鎮痛のための安全で効果的な戦略であった。

[!]:TAP ブロックにデキサメタゾンを追加すると、鎮痛時間の延長、術後オピオイド消費量の減少、PONV の低下といった多くの利点を有する。

【出典】
Dexamethasone added to local anesthetics in ultrasound-guided transversus abdominis plain (TAP) block for analgesia after abdominal surgery: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.
PLoS One. 2019 Jan 8;14(1):e0209646. doi: 10.1371/journal.pone.0209646. eCollection 2019.

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