大腹部手術後の腎機能および障害のない生存に及ぼす晶質液 vs 膠質液の長期的影響

・:著者らは最近、手術中の目標指向型輸液療法の一部として平衡ヒドロキシエチルスターチ溶液の投与が主要な開腹手術を受けた患者で、平衡晶質液の投与よりもより良好な短期的転帰と関連していることを示した。本研究では、これらの患者における腎臓および機能障害転帰についての 1 年間の追跡調査を実施した。

・これまでの研究に登録された全患者は、世界保健機関の障害アセスメントスケジュール 2.0(WHODAS)を用いて腎機能と機能障害について手術の 1 年後に追跡調査された。主要評価項目の尺度は推定糸球体濾過率であった。その他の評価項目は、血清クレアチニン、尿素、そう痒、WHODAS スコアであった。群は完全な症例分析ベースで比較され、次いで、欠落データを考慮しつつ、知見の安定性を評価するために、現代的な帰属法を混合モデル回帰で使用した。

・最初の研究に登録された 160 人の患者のうち、129 人で腎機能、114 人で WHODAS スコアの追跡データが得られた。1 年での推定糸球体濾過率に統計的に有意差はなかった(mL/分/1.73m2):晶質液で 80[65-92] vs 膠質液で 74[64-94]、95%CI[-1.0 ~7]、P=0.624。しかし、WHODAS スコア(%)は、膠質液の方が晶質液群よりも統計的に有意に低く(2.7[0~12] vs 7.6[1.3~18]、P=0.015)、機能障害なしの生存率は高かった(79% vs 60%; 95%CI[2~39]; P=0.024)。

・開腹腹部大手術を受ける患者では、術中の目標指向型輸液療法の一部として使用されている平衡ヒドロキシエチルスターチと平衡晶質液の間で、長期腎機能に統計的に有意な差のエビデンスはなかった。臨床的に有意な差を除外するには限定的な証明能力しかなかった。しかしながら、機能障害のない生存率は、膠質群の方が晶質液群よりも有意に高かった。

[!]:術中輸液療法の一環として、膠質液を使用した方が予後が良好となる可能性がある!?

【出典】
Long-term Impact of Crystalloid versus Colloid Solutions on Renal Function and Disability-free Survival after Major Abdominal Surgery.
Anesthesiology. 2019 Feb;130(2):227-236. doi: 10.1097/ALN.0000000000002501.

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