股関節骨折修復術を受けた患者における手術所要時間と術後せん妄との関連

・股関節骨折手術を受けた高齢者の術後せん妄は、罹患率および医療費の増加と関連しているが、リスクを制限するのに役立つ可能性のある修正可能な因子はほとんど知られていない。研究の目的は。長時間手術と麻酔の種類が術後せん妄のリスク増加と関連しているかどうかを調査するために、股関節骨折手術所要時間について患者集団全体の個人レベルのデータを使用することであった。

・本後ろ向き集団ベースコホート研究では、カナダのオンタリオ州にある 80 病院で、2009 年 4 月 1 日から 2017 年 3 月 30 日までに股関節骨折手術を受けた年齢 65 歳以上の患者を分析した。ロジスティック回帰分析を用いた一般化推定式を使用して、手術所要時間、麻酔の種類、術後せん妄の発生との間の関係を決定した。この関係を視覚化するために、制限 3 次スプラインも生成された。データ分析は 2018 年 7 月から 10 月に、2019 年 1 月に改訂された。暴露変数は、手術室での合計時間として測定された手術所要時間であり、主要評価項目は、入院中の術後せん妄の診断であった。

・股関節骨折を手術的に管理された 68131 人の患者(年齢の中央値[四分位範囲] 84[78-89]歳、女性が 72%)のうち、7150 人が術後せん妄をきたした。全体で 26853 人の患者(39.4%)が全身麻酔を受けた。全身麻酔を受けた場合、全身麻酔を受けない場合と比べて術後せん妄の発生率がわずかに高いことと関連していた(2943[11.0%] vs 4207[10.2%]、P=0.001)。せん妄のリスクは手術所要時間の延長とともに増加した - 手術所要時間が 30 分延焼する毎に、せん妄のリスクは 6% 増加していた(調整オッズ比 1.06; 95%CI、1.03~1.08;P<0.001)。手術時間の延長は、術後せん妄の高い発生率と関連しており、そのリスクは、全身麻酔を受けた患者(調整オッズ比 1.08、95%CI、1.04~1.12、P<0.001)の方が全身麻酔 を受けなかった患者(調整オッズ比、1.04、95%CI、1.01~1.08、P=0.01)よりも高かった。

・股関節骨折手術を受けた高齢者では、手術所要時間の延長と全身麻酔を受けることの両方が術後せん妄のリスク増加と関連していた。

[!]:股関節骨折手術患者では、手術時間の延長と、全身麻酔が術後せん妄のリスク増加と関係していたと。短時間で脊柱管麻酔で行うのがよいだろうことは分かっているが・・・。

【出典】
Association of Duration of Surgery With Postoperative Delirium Among Patients Receiving Hip Fracture Repair.
JAMA Netw Open. 2019 Feb 1;2(2):e190111. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2019.0111.

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