術中オピオイド vs オピオイドなし麻酔の鎮痛効果:系統的レビューとメタ分析

・オピオイドは、周術期に、術後鎮痛、そして手術刺激に対する交感神経反応を制御するために術中に投与され、しばしば推定される疼痛の代理変数ともなる。しかしながら、術中のオピオイド使用は現代の診療において論争のある問題であり、術後悪心嘔吐などの副作用の危険性をはらんでいる。このメタ分析は、オピオイドを含む麻酔が、オピオイドを含まない麻酔と比較して、術後悪心嘔吐の割合を増加させることなく、術後疼痛を軽減するかどうかを調査した。

・Medline と PubMed 電子データベースは、2018 年 6 月まで検索された。著者らは、疼痛を評価項目として調査し、あらゆる種類の術中オピオイド投与を、プラセボと、あるいは術中オピオイドなしの場合と比較した試験を含めた。ほとんどのメタ分析は変量効果モデルを用いて行われた。各評価項目についてエビデンスの質を評価した。主要評価項目は、術後 2 時間の安静時疼痛スコア(アナログスケール、0~10)であった。副次評価項目としては、術後 24 時間以内の術後悪心嘔吐の割合、回復室在室期間を含めた。

・1304 人の患者を含む 23 件の無作為化比較試験が同定された。術後 2 時間の安静時疼痛スコアは、オピオイドを含む群とオピオイドを含まない群で同等であり、平均差(95%CI)は 0.2(-0.2~0.5)、I2=83%、p=0.38 であり、エビデンスの質は高かった。同様に、オピオイドを含まない群では術後悪心嘔吐の割合が低下させるとする質の高いエビデンスがあり、リスク比(95%CI)は 0.77(0.61-0.97)、I2=16%、p=0.03 で、回復室在室期間は同様であるという質の高いエビデンスがあった;平均差(95%CI)は 0.6(-8.2~ら9.3)分、I2=60%、p=0.90。

・オピオイドなしの麻酔に比較した場合、オピオイドを含む麻酔は術後疼痛を軽減することはなく、術後悪心嘔吐に関連するという強力なエビデンスがあるので、著者らは、麻酔科医は症例に応じて術中オピオイドの選択を再考するべきであると提言している。

[!]:しかし、オピオイドは手術侵襲に対する強力な鎮痛効果があることは確かなので、それに匹敵するような脊柱管麻酔や、ブロックが行われていればあえて併用する必要はないとは思う。

【出典】
Analgesic impact of intra-operative opioids vs. opioid-free anaesthesia: a systematic review and meta-analysis.
Anaesthesia. 2019 Feb 25. doi: 10.1111/anae.14582. [Epub ahead of print]

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