不十分な術中筋弛緩の発生率:後ろ向き的レジストリ分析

・麻酔または手術的治療を阻害する筋緊張は不十分な筋弛緩を特徴付ける。不十分な筋弛緩の発生率は知られていない、そこで著者らは不十分な筋弛緩の発生率を同定するための新規な電子的探索法を開発した。著者らの主な目標は、腹部および神経血管手術における術中の不十分な筋弛緩の発生率を調査することであった。著者らの第二の目標は、不十分筋弛緩に関連する要因を独立して評価することであった。

・三次医療センターの手術室での後ろ向きコホートで、2005 年 4 月から 2013 年 2 月までに気管挿管を伴う全身麻酔下に、腹部、腹腔鏡下、神経血管インターベンション手術を受けた成人を対象とした。麻酔科医の専門家委員会は、不十分な術中筋弛緩を同定するための基準を開発するために Delphi プロセスを使用した。10 項目の最終基準が合意され、不十分な筋弛緩の発生率を調査するために使用された。

・48,315 件の手術が著者らの選択基準を満たしていた。術中不十分な筋弛緩は 13,538 例で同定され、手術の 28%(95%CI:27.6%~28.4%)を占めた。年齢が若いこと、性別が男性、手術の種類、手術時間が長いこと、既存の状態、揮発性麻酔薬の使用は、ボンフェローニ補正後、独立して不十分な筋弛緩と関連していた。

・著者らの結果は、不十分な筋弛緩のエピソードが、筋弛緩を必要とすると一般に考えられている手術の 4 分の 1 以上で起こることを示唆している。神経筋モニタリングなしでは、不適切な筋弛緩と不適切な麻酔を鑑別することは困難であり、両方がおそらく多くの症例で要因となったのであろう。

[!]:覚醒遅延を起こすことなく、術中に完全に不動化するのはなかなか難しい。自分などは浅め浅めの麻酔を心掛けているから、けっこう術中体動があるんだよね。

【出典】
Incidence of insufficient intraoperative neuromuscular paralysis. A retrospective registry analysis.
J Clin Anesth. 2019 Jan 28;56:77-84. doi: 10.1016/j.jclinane.2019.01.023. [Epub ahead of print]

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