脊椎麻酔下帝王切開分娩時低血圧となった子癇前症妊婦でノルエピネフリン、フェニレフリン、エフェドリン

ノルアドレナリン2.png・本研究は、脊椎麻酔下帝王切開分娩中に低血圧を示した子癇前症妊婦で、ノルエピネフリン、フェニレフリン、エフェドリンのボーラス投与の有効性と安全性を比較することを目的とした。

・帝王切開に際しての脊椎麻酔時に術前収縮期血圧(SBP)の 80% 未満となった 166 人の子癇前症妊婦を 3 治療群に分けた。ボーラスノルエピネフリン 4μg(N 群)(n=56)、フェニレフリン 50μg(P 群)(n=55)、エフェドリン 4mg(E 群)(n=55)。主要評価項目は、出産までの全体的な SBPと心拍数(HR)であった。副次評価項目には、頻脈(HR>120 bpm)、徐脈(HR<60 bpm)、高血圧(SBP> 120% ベースライン)、必要となった昇圧剤のボーラス投与回数、低血圧のエピソードの頻度、母体への副作用、新生児転帰が含まれた。

・N 群の全体的な HR は P 群と比較して有意に増加し(80.5±12 vs 76.6±6.9 bpm、P=0.04)、E 群と比較して有意に低かった(80.5±12 vs 84.9±7.1 bpm、P=0.02)。N 群の妊婦は P 群と比較して徐脈のエピソードが少なく(3.6% vs 21.8%; RR=0.26l; 95%CI、0.07-0.73、P=0.004)、E 群と比べて頻脈のエピソードが少なかった(16.1%) vs 36.4%; RR 0.54;95%CI、029~0.90;P=0.02)。

・脊椎麻酔下の帝王切開時に低血圧を伴う子癇前症妊婦で、ノルエピネフリンのボーラス投与は、フェニレフリンと同様の有効性を示したが、母体と新生児の安全性を改善した。

[!]:ノルエピネフリンは、フェニレフリンほどには徐脈にならず、エフェドリンほと頻脈にはならず、ちょうど良いということだな。

【出典】
A Comparative Study of Bolus Norepinephrine, Phenylephrine, and Ephedrine for the Treatment of Maternal Hypotension in Parturients with Preeclampsia During Cesarean Delivery Under Spinal Anesthesia.
Med Sci Monit. 2019 Feb 9;25:1093-1101. doi: 10.12659/MSM.914143.

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