鎖骨上腕神経叢ブロック補助剤としてデキサメタゾンはデキスメデトミジンより優れる:系統的レビュー

デキサメタゾン3.png・デキサメタゾンとデキスメデトミジンは両方ともブロック持続時間を延長する効果的な末梢神経ブロック(PNB)神経周囲補助剤である。ただし、それぞれ副作用を伴う。これらの補助剤の直接比較が不足しているため、PNB の局所麻酔薬(LA)と混合するのに最適な補助剤についての質問には答えがない。本メタ分析は、デキサメタゾンとデキスメデトミジンを比較することによって優れた補助剤を特定することにより、現行の診療、および前向き研究に情報を提供することを目的としている。

・系統的レビューとメタ分析ガイドラインの推奨報告項目に従って、PNB に際して神経周囲デキサメタゾンか、またはデキスメデトミジンと LA の併用の比較を試みた。試験の方法論的な質を評価するために Cochrane Risk of Bias Tool が使用され、変量効果モデリングを使用した間接的またはネットワークメタ分析が計画された。著者らは主要評価項目として鎮痛持続時間を指定した。副次評価項目には、知覚と運動ブロック持続時間、知覚と運動ブロック発現時間、ならびに低血圧、鎮静、神経症状のリスクが含まれた。

・1 件のみの直接比較を含めて 50 件の試験が確認され、ネットワークメタ分析は不可能であった。49 件の試験(3019 人の患者)について間接メタ分析が行われた。デキスメデトミジンと比較して、デキサメタゾンは、知覚/運動遮断を延長することなく、鎮痛持続時間を 148 分(37~259 分)の平均差(95% 信頼区間[CI])で延長した。デキスメデトミジンは低血圧(リスク比[95%CI]、6.3[1.5-27.5]、P=0.01)と鎮静作用(リスク比[95%CI]、15.8[3.9-64.6]、P=0.0001)の割合を増加させた。全体的なバイアスリスクは中程度であり、出版バイアスが認められたため、エビデンス強度を低下させることとなった。

・両方の補助剤が同様に知覚/運動遮断を延長するという質の低いエビデンスがある。しかしながら、デキサメタゾンは優れた補助剤である可能性がある。低血圧や鎮静の危険性なしに、臨床的には緩やかではあるが、デキスメデトミジンより 2.5 時間相当長い、統計的に有意な鎮痛持続時間を改善する。今後の直接比較が奨励される。

[!]:腕神経叢ブロックの局所麻酔剤に添加する補助剤としては、デキスメデトミジンよりもデキサメタゾンの方が優れていると。

【出典】
Dexamethasone Is Superior to Dexmedetomidine as a Perineural Adjunct for Supraclavicular Brachial Plexus Block: Systematic Review and Indirect Meta-analysis.
Anesth Analg. 2019 Mar;128(3):543-554. doi: 10.1213/ANE.0000000000003860.

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