人工膝関節全置換術後の輸血必要量の減少:トラネキサム酸の倍量注入の有効性

トラネキサム酸.png・関節置換術後の出血量は整形外科医にとっては気になる問題である。輸血の必要量を減らすためにトラネキサム酸(TXA)を使用することが主流になった。しかし、関節置換術での TXA の開始時期、使用方法、使用量についてのコンセンサスはまだ得られていない。TXA 15 mg/kg の術前と術後注入を術前単回注入と比較した後ろ向き研究を行った。

・TKA を受ける 291 人の患者を後ろ向きにレビューした。109 例は術前に TXA 15 mg/kg を(単回投与、SD 群)、182 例は術前に TXA 15 mg/kg、術後に 2 回目の TXA 15 mg/kg を投与した(2 回投与、DD 群)。主要評価項目は血液検査値から計算した出血量と周術期輸血量であった。副次評価項目には、術後 1 年以内の主要合併症の発生が含まれた。

・有害事象が報告された患者はいなかった。輸血は SD 群の 63 名(13.5%)、DD 群の 36 名(5.7%)に投与された。群間で有意差が観察された(p<0.005)。24 時間後の排液中の平均出血量と術後ヘモグロビン値について、両群間に有意差はなかった(p=n.s.)。

・本研究は、TXA が安全性の面で良好であることを実証した。加えて、15mg/kg の TXA の術前と術後投与は、術前単回投与と比較して輸血の必要性を減少させる点で効果的である。

[!]:TKA に際してのトラネキサム酸投与は術前と術後の 2 回投与の方が単回投与よりも効果的であると。輸血必要患者の割合が半分以下となった(13.5% vs 5.7%)。

【出典】
Reducing transfusion requirements following total knee arthroplasty: effectiveness of a double infusion of tranexamic acid.
Eur Rev Med Pharmacol Sci. 2019 Mar;23(5):2253-2256. doi: 10.26355/eurrev_201903_17273.

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