出血量とフィブリン溶解亢進を予防するための人工膝関節全置換術における静脈内と関節内トラネキサム酸併用

トラネキサム酸2.png・人工膝関節全置換術(TKA)は、膝関節の体重を支える表面を交換して痛みや機能障害を軽減するための外科手術である。しかし、TKA 手術後の予後不良の原因となっている出血と線溶亢進は、線溶阻害剤トラネキサム酸(TXA)によって軽減された。TXA 機能のより良い適用のために、TKA 後の患者における TXA の関節内注射(IA)を併用した TXA の静脈内注射(IV)の効果を調べた。

・2015 年 1 月から 2016 年 12 月までに Weifang People's Hospital に入院し TKA を受けた た患者に、TKA 前に TXA 20mg/kg (n=50)、TKA 後に TXA 3.0g を IA に(n=50)、または TKA 前に IV TXA 20mg/kg と TKA 後に IA TXA 3.0g を併用(n=50)投与した。膝機能は、HSS、KSS、NASS、ROM を用いて評価した。さらに、総出血量(TBL)、隠れた出血量(HBL)、最大ヘモグロビン(Hb)低下、線溶活性、血栓塞栓症の発生率を測定した。患者は 6 ヶ月間追跡調査された。追跡調査の締め切りは 2017 年 6 月であり、手術後 6 ヶ月以内の血栓塞栓症の発生率を数えた。

・HKA、KSS、NASS スコア、ROM は、患者が TKA を投与された後に上昇した。IV+IA TXA を投与された患者は、IV TXA 単独と、IA TXA 単独を受けた患者よりも TBL、HBL 最大 Hb 降下が減少し、FDP と D ダイマーの減少を示し、TKA 時の出血と線溶亢進を予防するのに IV+IA TXA 注射が優れていることを示している。年齢、性別、大腿義足の種類、TXA 注射方法は、TKA 術後患者の HBL のリスク要因であった。

・前述の結果は、TKA が効果的な手術であり、IV+IA TXA 注射が、潜在的出血の臨床的要因である患者の出血と線溶活性の減少においてより効果的に機能することを示している。

[!]:TKA において、トラネキサム酸の静脈内と関節内局所投与の併用は効果的であると。

【出典】
Combined intravenous and intra-articular tranexamic acid administration in total knee arthroplasty for preventing blood loss and hyperfibrinolysis
Medicine (Baltimore). 2019 Feb; 98(7): e14458.

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