くも膜下デキスメデトミジンは帝王切開術用の脊椎麻酔においてブピバカインの 95% 有効量を減少させる

・補助薬としてのデキスメデトミジン(Dex)は、局所麻酔薬に追加すると脊髄鎮痛の持続時間を延長することが報告されている。著者らは、Dex は帝王切開に際しての脊椎麻酔用のクモ膜下ブピバカインの有効性を高めうると仮定した。研究の目的は、Dex 5μg がクモ膜下ブピバカインの有効性を高め、帝王切開を受ける患者に必要なする脊髄ブピバカイン用量を減らせるという著者らの仮説を検証することである。

・帝王切開を受けた ASA I/II の 90 人の患者を 2 群に無作為に分けた:D 群(ブピバカイン+Dex 5μg)と C 群(ブピバカイン+同量の生食)。その後の脊髄ブピバカインの投与量は、改良型上下割り当て法により決定された。2 群におけるブピバカインの初期用量は 4 mg であり、次の患者への投与量は現在の用量の可能性に依存した。ロジスティック回帰モデルを用いて脊髄ブピバカインの ED 95 を計算した。

・D 群と C 群における脊髄高比重ブピバカインの ED 95 と 95% 信頼区間(95%CI)は、それぞれ 7.4mg(95%CI、5.6-12.4mg)と 11.0mg(95%CI、4.4-56.8mg)であった。知覚ブロックの持続時間は Dex 群で 120.5±37.0 分、対照群で 70.5±34.5 分であった(P<0.05)。鎮痛の持続時間は Dex 群で 230.5±40.5 分、対照群で 145.1±28.5 分であった(P<0.001)。術後レスキュー投与されたスフェンタニル量は、対照群よりも Dex 群で有意に少なかった(56.3±9.4 vs 65.9±10.7μg)。鎮痛に対する患者満足度、副作用の発生率、新生児の転帰、神経学的障害は、群間に有意差はなかった。

・脊椎麻酔下の帝王切開術を受ける患者では、クモ膜下 Dex 5μg がブピバカインの有効性を 24% 向上させる。クモ膜下に Dex を追加したことによる副作用は観察されなかった。

[!]:クモ膜下にデキスメデトモジンを 5μg 追加すると、ブピバカインの有効性が 24% 向上したと。実際にやるには、コストの問題がある。プレセデックス静注液 200μg(2mL)は(H30 年 4 月以降)5212.00 円と高価だし、ほんの少ししか使用しないのはもったいなさすぎる。当面はやはりフェンタニルだな。

【出典】
Intrathecal dexmedetomidine can decrease the 95% effective dose of bupivacaine in spinal anesthesia for cesarean section: A prospective, double-blinded, randomized study.
Medicine (Baltimore). 2019 Mar;98(9):e14666. doi: 10.1097/MD.0000000000014666.

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