レミフェンタニル - プロポフォール麻酔中の侵害受容ガイド vs 標準治療:無作為化対照試験

<このトピックについてすでに知っていること>:侵害受容レベル指数(Medasense Biometrics Ltd.、イスラエル、Ramat Gan)は、麻酔と手術中の中程度から激しい有害刺激の信頼できる尺度である。

<この記事が教えてくれる新しいこと>:腹部大手術を受けた患者を対象とした無作為化試験では、標準治療と比較して、侵害受容度ガイド鎮痛は術中のレミフェンタニル消費量を 30% 減少させた。


・侵害受容の多次元指数、侵害受容度は、麻酔中の侵害受容事象の検出において血圧と心拍数を凌駕する。侵害受容度をガイドとした鎮痛は、オピオイド消費量、低血圧や血管作動薬の使用などの最適ではない麻酔イベントを減らすという仮説を立てた。

・本単盲式無作為化試験では、目標制御注入法によるレミフェンタニル/プロポフォール麻酔下で、腹部大手術を予定された 80 人の ASA-PS I~III の両性の成人患者が含まれた。手術中、侵害受容度、非観血的血圧、心拍数をモニターした。患者は、標準的な臨床治療か、または侵害受容度ガイド鎮痛を受けるように無作為化した。侵害受容度ガイド群では、レミフェンタニル濃度を 指数値が 10 未満の場合は 0.5~1.0 ng/ml 幅で減量し、値が 25 を超える場合は少なくとも 1 分間増量した。プロポフォールは、バイスペクトル指数値が 45~55 となるように調節した。本研究の主要評価項目は、レミフェンタニルとプロポフォールの消費量、不適切な麻酔イベントであった。

・標準治療と比較して、侵害受容度ガイド患者の方が、レミフェンタニル投与量は、(平均±SD)0.119±0.033 から 0.086±0.032μg/kg/min(平均差、0.039μg/kg/min、95%CI、0.025~0.052μg/kg/min;P<0.001)に減少した。侵害受容度ガイド患者では、40 人中 2 人(5%)が血圧低下事象(平均動脈圧値 55mmHg 未満)をきたしたのに対して、対照群の 40 人では 11 人(28%)であった(相対リスク 0.271; 95%CI、0.08~0.77、P=0.006)。侵害受容度ガイド群では、40 人中 16 人(40%)の患者が血管作用薬を投与されたのに対して、標準治療群では 40 人中 25 人(63%)であった(相対リスク、0.64; 95%CI、0.40-0.99、P=0.044)。

・腹部大手術中の侵害受容度ガイド鎮痛は、レミフェンタニル消費量が 30% 少なかった。

[!]:侵害受容度をモニターしながら麻酔をすると、麻酔薬の過剰投与とそれに伴う血管作動薬の使用が少なくなり、効率的な麻酔が可能になるようだ。こういった鎮痛度モニターが早く臨床使用できるようになるといいなあ~。

【出典】
Nociception-guided versus Standard Care during Remifentanil-Propofol Anesthesia: A Randomized Controlled Trial.
Anesthesiology. 2019 Feb 26. doi: 10.1097/ALN.0000000000002634. [Epub ahead of print]

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