《レビュー》 トラネキサム酸と OPCAB

冠動脈疾患.pngこれまで当ブログで紹介した記事から、オフポンプ CABG とトラネキサム酸に関連した文献をまとめて紹介する。

OPCAB 手術の出血量と輸血を減らすトラネキサム酸の効果:系統的レビューとメタ分析
2003 ~ 2016 年に実施された 15 件の無作為化比較試験(合計 1250 例の患者)のレビューで、トラネキサム酸は、術後 24 時間の出血量を有意に減少させた(平均差 -213.32ml、P<0.0001)。また、赤血球製剤輸血(リスク比 0.62、P<0.0001)、新鮮凍結血漿(FFP)輸血(0.65、P<0.001)も減少させた。術後の死亡や血栓症との関連性は認められなかった。

オフポンプCABG手術でトラネキサム酸は輸血量減少と関係している:系統的レビューとメタ分析
オフポンプCABGでトラネキサム酸を投与した無作為対照研究 8 件の系統的レビューで、トラネキサム酸は同種血成分輸血の全体的リスクを有意に低減した(リスク比=0.47、p<0.0001)。トラネキサム酸と心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓との間には関連はなかった。

トラネキサム酸は OPCAB 後の出血を減少させる;前向き無作為二重盲式偽薬対照研究
OPCAB 予定の 231 人の患者を、トラネキサム酸群(執刀前のボーラス投与 1g に引き続き、術中に 400mg/h で注入;n=116)と、偽薬群(生理食塩水を同量投与;n=115)に無作為化。トラネキサム酸投与群は、6 時間後(270±118mL vs 416±179mL、p<0.001)と 24 時間後(654±224mL vs 891±295 mL、p<0.001)でチェスト・チューブ排液量が有意に少なかった。同種赤血球輸血(47 vs 31.9%(p= 0.019)と新鮮凍結血漿(29.6% vs 17.2%(p=0.027)輸注も有意に少なかった。死亡率、罹患率、医療材料使用量には両群間に差はなかった。

オフポンプ CABG でトラネキサム酸の局所投与
OPCAB 患者 100 人を、N 群(トラネキサム酸を使用しない、n=50)と T 群(胸骨を閉じる前に、トラネキサム酸 1g を含む溶液解 10mL を心膜腔と縦隔にスプレー、n=50)に割り当てた。集中治療室入室後 24 時間の出血量は、N 群で 492mL、T 群で 303mL(p<0.0001)と、トラネキサム酸群の出血量はおよそ 40% 減少した。


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