妊婦における高流量加湿経鼻前酸素化:前向き観察研究

・産科の気道ガイドラインでは、全身麻酔に備えて 90% 以上の呼気終末酸素濃度(etO2)を達成するための前酸素化を推奨し、高流量加湿経鼻酸素(HFNO)の使用の可能性について言及している。妊娠中の女性を対象とした新しい HFNO テクニック(Optiflow)を調べた。

・73 人の満期妊婦は 3 分間の HFNO プロトコルを受けた(30 秒間 30 L/分、その後 150 秒間 50 L/分)。模擬前酸素化後の最初の 4 呼吸について etO2 を評価した。主要評価項目は、最初の呼気で etO2≧90% を達成した割合である。副次評価項目は、etO2≧80% を達成した割合、検査前後の胎児心拍数、前酸素化によって達成された etO2 に対する肥満指数(BMI)の関連性、経鼻およびフェイスマスクの前酸素化の快適度とそれに対する嗜好性であった。

・初回呼気 etO2≧90% の割合は 60%[95% 信頼区間(CI):54-66%]であり、etO2≧80% は 84%(95%CI:80-88%)であった。試験前後で胎児心拍数に変化はなかった(P=0.34)。前酸素化によって達成された etO2 に対して BMI は負の関連性があった(ピアソン相関:-0.26、P=0.027)。鼻カニューレとフェイスマスクとの間で快適度スコアに差はなかった(P=0.40)。 41 人(56%; 95%CI:35~47%)の女性が、フェイスマスクよりも鼻カニューレを好んだ。

・このプロトコルを使用した HFNO は、満期妊娠の前酸素化には不十分である。非妊娠女性で結果を報告している文献では、有望な結果であったにもかかわらず、妊娠女性でのその使用を正当化する前にはさらなる研究が必要である。

[!]:3 分間のネーザルハイフロー後に呼気酸素濃度≧90% を達成した割合は 60% に留まった。麻酔マスクで深呼吸と同じかそれ以下か?以前に紹介した文献と結果は同様であった(<関連記事>参照)

【出典】
High-flow humidified nasal preoxygenation in pregnant women: a prospective observational study.
Br J Anaesth. 2019 Jan;122(1):86-91. doi: 10.1016/j.bja.2018.08.015. Epub 2018 Oct 3.

<関連記事>
妊娠患者における高流量経鼻酸素 vs 標準流速フェイスマスク前酸素化:無作為化生理学的研究

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