妊娠患者における高流量経鼻酸素 vs 標準流速フェイスマスク前酸素化:無作為化生理学的研究

・高流量経鼻酸素(HFNO)は、非妊娠患者において効果的な前酸素化を提供し、挿管試行中の無呼吸時間を延長することが示されている。鼻プロングによる高流量経鼻酸素(酸素流量 30-70 L/min)を使用した前酸素化を、ぴったりフィットのフェイスマスクによる標準 15 L./min 酸素呼吸と比較することを目的とした。

・40 人の健康妊婦は、これら 2 群に無作為に割り付けられ、さらに各患者は、特定の前酸素化法で 3 分間の通常呼吸と 30 秒間の通常呼吸に続いて 8 回の最大呼吸を行った。

・3 分間の通常呼吸では、HFNO と標準流速のフェイスマスクによる前酸素化について、それぞれの推定周辺平均は、87.4%(95%CI 85.5~89.2%)と 91.0%(95%CI 89.3~92.7%)であった(p=0.02)。8 回の最大呼吸では、推定周辺平均は 85.9%(95%CI 84.1-87.7%)と 91.8%(95%CI 90.1-93.4%、p<0.0001)であった。さらに、高流量経鼻酸素は、標準流量フェイスマスクと比較して 90% 以上の平均呼気終末酸素濃度を確実に達成することはできなかった。

・この生理学的研究では、健康な満期妊婦で高流量経鼻酸素による前酸素化は、標準流速のフェイスマスクによる前酸素化よりも劣っていた。

[!]:妊婦で、ネーザルハイフローは、通常の麻酔フェイスマスクよりも前酸素化は劣っていると。

【出典】
High-flow nasal oxygen vs. standard flow-rate facemask pre-oxygenation in pregnant patients: a randomised physiological study.
Anaesthesia. 2019 Apr;74(4):450-456. doi: 10.1111/anae.14567. Epub 2019 Jan 20.

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