リドカイン静脈内投与は心臓手術後の神経学的転帰を改善しない:無作為化比較試験

・心臓手術後の認知機能低下が頻繁に発生し、患者のかなりの割合で持続する。前臨床試験とヒトでの試験により、静脈内リドカインが神経学的損傷の場合に保護効果を有する可能性があることが示唆されている。リドカイン投与は、プラセボと比較して心臓手術後の認知機能低下を軽減すると仮定した。

・施設内査察委員会の承認後、心臓手術を受ける 478 人の患者がこの多施設前向き無作為化二重盲式プラセボ対照並行群試験に登録された。麻酔導入後、被験者を、リドカイン 1mg/kg ボーラス後に持続注入(最初の 1 時間は 48μg/kg/min、2 時間目は 24μg/kg/min、次の 46 時間は 10μg/kg/min)するか、盲式とするために同一容量と速度の生食を注入する群に無作為に割り付けた。認知機能は術前と術後 6 週間と 1 年後に標準的神経認知テスト一式を用いて評価した。主要評価項目は、年齢、教育年数、ベースライン認知能、人種、手術術式で調整して、ベースラインと術後 6 週間の間での認知機能の変化であった。

・6 週間の追跡調査に再来した群割り当てされた被検者 420 人(リドカイン:N=211、プラセボ:N=209)の中で、連続した認知スコアの変化に差はなかった(調整平均差[95%CI]、0.02(-0.05、0.08);P=0.626)。6 週目の認知障害(少なくとも 1 つの認知領域で 1 SD を超える減少)がリドカイン群の 41%(87/211)であったのに対してプラセボ群では 40%(83/209)に生じた(調整オッズ比[95%] CI]、0.94 [0.63、1.41]; P=0.766)。治療群間で生活の質の転帰に差はなかった。1 年間の追跡調査でも、認知スコアの変化、認知障害、または生活の質に差はなかった。

・心臓手術中術後に投与した静脈内リドカインは 6 週間後の認知機能低下を軽減しなかった。

[!]:心臓手術患者でのリドカインの投与は認知機能低下を軽減しないと。

【出典】
Intravenous Lidocaine Does Not Improve Neurologic Outcomes after Cardiac Surgery: A Randomized Controlled Trial.
Anesthesiology. 2019 Mar 11. doi: 10.1097/ALN.0000000000002668. [Epub ahead of print]

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック