重症患者における輸液蘇生術のための平衡晶質液 vs 生食:系統的レビューと試験逐次分析によるメタ分析

・輸液蘇生法は、重症患者管理の基本的な要素であるが、晶質液の選択が患者の転帰に影響を与えるかどうかには議論がある。そこで、平衡晶質液の有効性と安全性を生食と比較するために、このメタ分析を実施した。

・重症患者を対象に平衡晶質液と生食を比較した無作為化比較試験(RCT)を特定するために、2018 年 10 月までに MEDLINE、Cochrane Central、EMBASE を検索した。主要評価項目は死亡率であった。副次評価項目は、急性腎障害(AKI)の発生率と腎代替療法(RRT)を受ける危険性であった。2 名のレビューアが独自に選択基準と除外基準に基づいて論文をスクリーニングした。メタ分析は、Revman 5.3、試験連続解析(TSA)0.9、STATA 12.0 を使用して実施した。

・9 件の RCT が同定された。プールされた分析は、平衡晶質液群と生食群との間で、死亡率(相対リスク(RR)=0.93、95% 信頼区間(CI)=0.86、1.01、P=0.08)、AKI の発生率(RR 0.94、95%CI 0.88、1.00、P=0.06)、または RRT 使用率(RR 0.94、95%CI 0.69、1.27、P=0.67)に有意な差がないことを示した。ただし、TSA は決定的なエビデンスを提供しなかった。

・晶質液輸液療法を受ける重症患者のうち、生食と比較して平衡晶質液を使用しても死亡率、重症 AKI や RRT 使用率のリスクは減少しなかった。この所見の是非を確認するには、さらに大規模な無作為化臨床試験が必要である。

[!]:重症患者の初期体液回復のための輸液療法は、晶質液と生食で転帰に差がないと。

【出典】
Balanced crystalloids versus normal saline for fluid resuscitation in critically ill patients: A systematic review and meta-analysis with trial sequential analysis
The American Journal of Emergency Medicine ? Liu C, et al. March 04, 2019

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