救急科と搬送時の挿管中の無呼吸酸素化:系統的レビューとメタ分析

・低酸素血症は挿管のリスクを著しく増加させる。このような懸念は、救急部門(ED)やの救急搬送時、患者が不安定で、準備または前酸素化の時間が制限され、環境が制御されていない可能性がある場合に増大する。無呼吸酸素化は、このような状況で低酸素血症を予防する有望な手段である。研究目的は、無呼吸酸素化は ED と救急搬送中の気管挿管時の低酸素血症の発生率を低下させるという仮説を検証することであった。

・2016 年 11 月までに発表された全ての関連研究について 6 つのデータベースで系統的レビューを行った。含まれた研究は、ED と救急搬送時の挿管中に無呼吸酸素化を評価したものとした。研究デザインに基づく除外はなかった。全ての研究はエビデンスレベルとバイアスリスクについて評価された。Review Manager 5.3 ソフトウェアを使用して、プールされたデータのメタ分析を実施した。

・6 件の試験と合計 1822 症例が分析に含まれた。無呼吸酸素化を実施した場合、研究では、酸素飽和度低下(RR=0.76、p=0.002)と致死的酸素飽和度低下(RR=0.51、p=0.01)の有意な減少が見られた。初回挿管挿管成功率においても有意な改善が見られた(RR=1.09、p=0.004)。

・無呼吸酸素化は、ED と救急搬送中に行われる挿管時の患者の低酸素血症を軽減する可能性がある。この設定では初回挿管成功率も向上する。

[!]:無呼吸酸素化は、行わないよりは行った方が良いに決まってるな。患者の低酸素症のリスクが低下するし、気道操作者の心の平静を保ち、初回試行成功率も上がる。

【出典】
Apneic oxygenation during intubation in the emergency department and during retrieval: A systematic review and meta-analysis.
Am J Emerg Med. 2017 Oct;35(10):1542-1546. doi: 10.1016/j.ajem.2017.06.046. Epub 2017 Jun 24.

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