■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2019/04/08
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (__________t) : 置換 (2) (t______) (p____) : 発痛点/ひきがね点 (3) (s____) (b__________) : 洞性徐脈 (4) (e____________) (b____) : 気腫性嚢胞 (5) (l_________) : 開腹[術] |
[解答]
(1)replacement | (2)trigger point |
(3)sinus bradycardia | (4)emphysematous bulla |
(5)laparotomy |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(安全対策) 麻酔器の始業時知識について誤っているのはどれか。 | ア:中央配管されている場合には、補助ポンベ(酸素)点検の必要はない。 イ:すべての麻酔器には、酸圧の低下に対して、笑気遮断機構とアラームが整備されている。 ウ:酸素濃度計のセンサー寿命は半永久的である。 エ:二酸化炭素吸収剤に変色がなければ、残存吸収能は十分である。 |
[解説] 中央配管でも、何等かの事故により突然酸素の供給が停止することがあるので、万一に備えて必ず補助ボンベの点検を行う。すべての麻酔器に、酸素圧低下に対する笑気遮断機構とアラームが装備されているとは限らない。麻酔器に多用されている酸素濃度計のセンサーでは、電極に寿命があり、高濃度酸素に長く触れるほど、消耗が早い。二酸化炭素吸収剤には水素イオン濃度指示薬(エチール紫、チタン黄、ミモザZ)が加えてある。NaOHが消費されてしまうと、二酸化炭素が吸収されなくなる。少し休ませておくとNaOHが産生されて変色が消えるが、残存吸収能はほとんどない。
[正解] 全て [出典] 第32回麻酔指導医認定筆記試験:B26
【問題3】(心臓・血管) 感染性心内膜炎を合併しにくい心疾患は? (1)心房中隔欠損症(2)僧帽弁狭窄症 (3)心室中隔欠損症 | 1) (1)、(2)、(3) 3) (2)、(3) 5) (3) | 2) (1)、(2) 4) (2) |
[解説] 感染性心内膜炎は原因菌が心内膜や動脈壁に着床し、弁組織を破壊し、心不全を誘発し、全身の塞栓症を惹起する難治性・致死的疾患である。基礎疾患:弁膜症(僧帽弁・大動脈弁の逆流、大動脈弁狭窄)、先天性心奇形(心室中隔欠損、動脈管開存)、人工弁、人工ペースメーカ使用などの例、麻薬中毒者(右心系心内膜炎)まれには健常例。
[正解] 2 [出典] 研修医ノートP872
【トラブル・シューティング】~麻酔緊急Vol.2p12 (気管内挿管)『腹臥位手術中の事故抜管』 気管内チューブの事故抜管は、対応が遅れれば低酸素血症から心停止さえ起こりうる緊急事態である。腹臥位でAVM摘出術中、気管内チューブが逸脱し、ファイバーで気管への誘導を試みたが不可能で、ラリンゲアルを挿入し手術を無事終了しえた1例。腹臥位の椎弓切除術に際し、頭部位置を変えたためにチューブが逸脱したが、ラリンゲアルを挿入し、仰臥位にして再挿管するまでの換気を行うことができ緊急事態を脱することができた1例。 ●事故抜管時の対処法:�ファイバーで気管への誘導、�ラリンゲアルマスク挿入、�経気管ジェットベンチレーション |
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