重度頭部外傷で、気管リドカイン散布は気管吸引後の頭蓋内圧変化を減少させるか?前向き無作為化交差研究

・気管吸引は人工呼吸器を装着した小児で日常的な処置であるが、重症頭部外傷患者では頭蓋内圧の潜在的に有害な増加をもたらす可能性がある。気管吸引中の頭蓋内圧に及ぼす気管リドカイン投与の影響を評価することを目的とした。

・三次病院の PICU での前向き無作為化対照交差試験で、対象は、重症頭部外傷の 11 人の患者(グラスゴー昏睡尺度スコア 4~8)であった。標準化気管吸引手技の前に、リドカイン(1.5mg/kg)または生食を気管内散布した。各患者は交差デザインで両治療を受けた。脳血行動態と全身および換気効果を 4 時点で評価した:ベースライン(T0)、気管内注入後 2 分以内(T1)、5 分以内(T2)、15 分以内(T3)。気管吸引前後の 2 分間隔を使用して各治療効果を評価した。

・頭蓋内圧の経時変化は両治療群で試験を通して異なっており、頭蓋内圧は、リドカイン群では 14.82±3.48 から 23.27±9.06(p=0.003)、生食群では 14.73±2.41 から 30.45±13.14(p=0.02)へと有意に上昇した。気管吸引直後の頭蓋内圧の平均変動は、生食よりリドカイン散布群の方が小さかった(8.45 vs 15.72 mmHg; p=0.006)。リドカインで治療された患者は、気管吸引の 5 分後にベースラインの頭蓋内圧値に戻ったが、生食を投与された患者は 15 分後にベースラインの頭蓋内圧値に戻った。リドカインで治療された患者は有意な循環動態変化を示さなかったが、生食を投与された患者は T1 の方が平均動脈圧の平均値が高かった(99.36 vs 81.73 mmHg; p=0.004)。

・この予備研究は、気管リドカイン散布が気管吸引によって誘発される頭蓋内圧の増加を軽減し、有意な循環動態および換気の変化なしに頭蓋内圧ベースライン値へ早く復帰することを示した。

[!]:あまり、気管内吸引による頭蓋内圧上昇なんて気にしたことがなかったが、これからは脳外科手術後の気管内吸引時にはリドカイン散布してからするようにしようかな。

【出典】
Does Tracheal Lidocaine Instillation Reduce Intracranial Pressure Changes After Tracheal Suctioning in Severe Head Trauma? A Prospective, Randomized Crossover Study.
Pediatr Crit Care Med. 2019 Apr;20(4):365-371. doi: 10.1097/PCC.0000000000001817.

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