気管切開術と気管挿管後の医原性声門下気管狭窄:ケロイド表現型における重症度のコホート観察研究

・気管切開術と気管挿管は声門下気管狭窄を招くことがあり、ケロイド瘢痕形成の素因は気管損傷後の狭窄リスクを増大させることがある。本研究は、医原性気管損傷、特に気管切開術後のケロイド患者と非ケロイド患者における声門下気管狭窄の発生率と重症度を比較することを目的としている。

・2012 年から 2017 年までに、218 573 人の患者が手術のために挿管された。2276 人の患者が中国の鄭州大学人民病院で気管切開術を受けた。これらの患者のうち、挿管および/または気管切開術後に気管狭窄を発症した 133 人の患者をケロイド群または非ケロイド群に分けた。彼らのマイヤー&コットンによる気管狭窄の評価、気道狭窄の発症までの時間、治療転帰を評価し比較した。

・高悪性度(マイヤー&コットングレード III/IV)気管狭窄の割合は、非ケロイド患者よりもケロイド患者の方が高かった(挿管:83.3% vs 25.7%、気管切開術:77.7% vs 33.3%)。挿管(気管切開術)後の気道狭窄の発症までの時間は、ケロイド患者と非ケロイド患者でそれぞれ 27±5(38±13)日と 41±7(82±14)日であった(P<0.01)。気管狭窄の発生率は、非ケロイド群よりもケロイド群の方が高い(19.4% vs 1.82%、P<0.001)。ケロイド患者はまたより長い期間にわたってより頻繁な治療(P<0.01)を必要としたが、それでも治癒率は有意に低かった(P<0.01)。

・本研究は、ケロイド表現型を有する気管切開患者はより重症の医原性気管狭窄を発症しやすく、治療成績がより悪いことを示唆している。ケロイド患者に気管切開術を実施する際には、十分な注意が必要である。気管狭窄の危険因子としてケロイド表現型を確立するために、より実質的な分析が必要である。

[!]:気管挿管や気管切開の後、ケロイド体質の患者では、より重症の気管狭窄を早期に起こしやすい。

【出典】
Iatrogenic subglottic tracheal stenosis after tracheostomy and endotracheal intubation: A cohort observational study of more severity in keloid phenotype
Acta Anaesthesiologica Scandinavica ? Chang E, et al. April 16, 2019

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