人工膝関節全置換術における術中ケタミンは疼痛と麻薬消費を減少させない:前向き無作為化対照試験

ケタミン4.png・グルタミン酸受容体拮抗薬であるケタミンは、腹部および整形外科の手術において術後疼痛を軽減する可能性があることを複数の研究が示している。ただし、脊椎麻酔と膝関節全置換術に関わるその役割は不明である。本研究の目的は、術後疼痛と麻薬消費量に及ぼす、人工膝関節全置換術(TKA)中の麻酔用量以下のケタミン投与の有効性を調査することであった。

・本前向き無作為化二重盲式臨床試験では、2017 年から 2018 年までの単施設で脊椎麻酔を用いた初回 TKA を受けた 91 人の患者を登録した。患者は 6mcg/kg/分の速度で 75 分間、術中ケタミンか、または生食プラセボ注入を受けるよう無作為化された。全患者が脊椎麻酔とその他の点では同一の手術プローチ、疼痛管理、リハビリテーションプロトコルを受けた。患者が報告した視覚アナログ痛覚スコア(VAS)を術前、術後日数(POD)0~7 日、2 週間で計算した。麻薬消費量は、POD 0 と 1 日で評価した。

・術後 1 日目(45 vs 56、p=0.041)と 4 日目(39 vs 49、p=0.040)を除く全ての時点で、ケタミン群とプラセボ群との間で平均疼痛に差はなかった。経験された最小疼痛については、ケタミンを投与された患者は術後 4 日目にのみ疼痛の減少を経験した(22 vs 35、p=0.011)。研究の全時点で最大疼痛コホートまたは院内モルヒネ等価物に 2 コホート間で差はなかった。

・マルチモーダル疼痛管理プロトコルの一部として、術中ケタミンは TKA 後の疼痛および麻薬消費量の臨床的に有意な改善をもたらさない。

[!]:脊椎麻酔下での TKA では、術中ケタミン投与は意味がないようだ。全身麻酔下では異なる可能性は残っている。

【出典】
Intraoperative Ketamine in Total Knee Arthroplasty Does Not Decrease Pain and Narcotic Consumption: A Prospective Randomized Controlled Trial
The Journal of Arthroplasty Available online 12 April 2019

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