集中治療室での早期高酸素症は軽度から中等度の動脈瘤性くも膜下出血患者における神経学的転帰不良と有意に

・酸素投与は動脈瘤性くも膜下出血(SAH)患者の急性期管理に不可欠であるが、高酸素は有害な影響を及ぼしうる。SAH 患者の神経学的転帰に及ぼす高酸素の影響は不明である。SAH 患者の神経学的転帰不良と集中治療室(ICU)における最初の 24 時間中の高酸素の関連性を調査することを目的とした。

・2009 年 1 月から 2018 年 4 月までに SAH のために ICU 入室した一連の成人患者を後ろ向きに選択した。本著者らは、ICU における最初の 24 時間の正常酸素分圧を PaO2=60mmHg~120mmHg、軽度高酸素症を PaO2=121mmHg~200mmHg、中等度高酸素症を PaO2=201~300mmHg、高度高酸素症を PaO2>300mmHg と定義した。ICU の最初の 24 時間中の高酸素症と神経学的転帰不良(すなわち退院時の修正ランキンスケールスコア 3~6)との間の関連性を調査するために、単変量および多変量解析を行った。

・196 人の SAH 患者のうち、90 人は神経学的転帰が不良であった。高酸素症は患者の 93.4% に観察された。患者全体では、神経学的転帰不良と高酸素症との間に有意な関連性は観察されなかった。しかし、著者らは、ICU での早期の高酸素症が、ハント&コズニック(H&K)グレード I~III の SAH 患者では、神経学的転帰不良と有意に関連していることを見出した(相対リスク、1.84; 95%信頼区間、1.10~2.94、P=0.02)。

・初期の高酸素症は、SAH 患者全体の神経学的転帰不良とは関連していなかったが、H&K グレード I~III の患者では神経学的転帰不良と関連していた。

[!]:SAH 発症早期では、重症患者では高酸素症は是正されなくてはいけない。

【出典】
Early Hyperoxia in The Intensive Care Unit is Significantly Associated With Unfavorable Neurological Outcomes in Patients With Mild-to-Moderate Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage.
Shock. 2019 May;51(5):593-598. doi: 10.1097/SHK.0000000000001221.

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