内視鏡下副鼻腔手術における全静脈麻酔と吸入麻酔の比較メタ分析

・最適な術中手術野の可視性を達成し、出血量を最小にすることは内視鏡下副鼻腔手術(ESS)における 2 つの重要なパラメータである。このメタ分析の目的は、無作為化対照試験(RCT)のみに基づいて、これらおよび他のパラメータの優れた結果が得られたかどうかを判断するために、全静脈麻酔(TIVA)と吸入麻酔(IA)を比較することであった。

・系統的レビューとメタ分析についての推奨される好まし報告項目(PRISMA)ガイドラインに従い、創始から 2018 年 9 月までの電子データベースの検索により、スクリーニングのための 157 件の論文が特定された。比率のメタ分析を使用してデータを抽出し分析した。

・合計で、著者らの選択基準を満たす 15 件の RCT を特定した。828 例の ESS 症例があり、そのうち 391 例(47%)と 437 例(53%)が TIVA と IA によってそれぞれ管理されていた。プール分析は、10 点評点スコア(p=0.049、視覚アナログスケール; p=0.009、Wrmald スケール)および 5 点評点スコア(p=0.002、Boezaart スケール)に基づいて、IA と比較して TIVA について有意に優れた可視性スコアを示した。出血量は TIVA 後に有意に少なく(P=0.003)、術中心拍数(P=0.70)や平均動脈圧(P=0.96)に有意差はなかった。さらに、手術所要時間(P=0.16)と麻酔時間(P=0.39)は 2 つのアプローチ間で同程度であった。

・このメタ分析は、TIVA が ESS において IA と比較して良好な術野の視認性を与え、術中出血量を減らす可能性があることを示している。現在、このメタ分析には大きな異質性の懸念があり、どちらのアプローチがもう一方のアプローチよりも絶対に優れているという期待を薄らしめている。さらなる検証が達成される可能性があるまで、これらの結果を解釈するとき注意が払われるべきである。

[!]:ESS の麻酔には TIVA の方が良さそうだ。揮発麻酔薬→血管拡張→易出血性→術野視認性の低下(→手術所要時間の延長)ということなるのだろう。

【出典】
Total intravenous versus inhalational anesthesia in endoscopic sinus surgery: A meta-analysis.
Laryngoscope. 2019 May 3. doi: 10.1002/lary.28046. [Epub ahead of print]

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