全身麻酔による人工膝関節全置換術後の軽度認知障害と安静時機能的結合性の低下

・研究によると、高齢者は人工膝関節全置換術後に 3 つの主要な安静時ネットワーク(デフォルトモードネットワーク、中央実行ネットワーク、および顕著性ネットワーク)が低下する可能性がある。研究の目的は、第一に、大規模な高齢成人手術サンプルにおけるノード接続性の変化の観点から安静時ネットワーク接続性の低下を評価すること。第二に、軽度認知障害(MCI) vs 非 MCI 患者で、前後の機能的結合性の変化を比較することであった。

・手術(n=69)および非手術(n=65)の被検者は、包括的な術前神経心理学的評価と術前/術後・偽術後急性期(48 時間以内)の機能的脳磁気共鳴画像スキャンを完了した。MCI は両方に分類された(MCI 手術、n=13; MCI 非手術、n=10)。標準坐標を使用して、デフォルトモードネットワーク、顕著性ネットワーク、中央実行ネットワーク、およびビジュアルネットワーク(制御ネットワークとして機能する)を定義した。これらのネットワークおよびこれらのネットワークを構成する脳領域(ノード)の機能的結合性を、対応のある t 検定と ANOVA によって術前の変化について調べた。

・手術後の RSN 接続性の低下が見られた(p<0.05)のは 3 つの認知ネットワーク(視覚ネットワークではない)のみであった。デフォルトモードと顕著性ネットワークは、ノード接続性の変化を示した(p<0.01)。MCI 手術は、DMN と SN においてより大きな機能的結合性の低下を示した。手術を受けていない参加者は、有意な機能的結合性の変化を示さなかった。

・全身麻酔を伴う手術は、特に DMN と SN において、主要な認知安静時ネットワークにおける機能的結合性を選択的にに変化させる。MCI のある被検者はこれらの機能的変化に対してより脆弱であるようだ。

[!]:軽度認知障害がある患者に対する全身麻酔下の手術が脳に及ぼす影響を fMRI(機能的核磁気共鳴画像法) による脳科学的解析によって調べた研究。

【出典】
Mild Cognitive Impairment and Decline in Resting State Functional Connectivity after Total Knee Arthroplasty with General Anesthesia.
J Alzheimers Dis. 2019 May 16. doi: 10.3233/JAD-180932. [Epub ahead of print]

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