イタリアの心臓手術における人工呼吸器の日常診療

・人工呼吸管理は術後肺合併症(PPC)予防と手術転帰の改善における重要な問題である。これは、人工心肺(CPB)の使用が肺障害のリスクを高める心臓手術に特に当てはまる。ここ数年、保護換気が優れた結果をもたらすことを示す研究が増えている。しかしながら、これに関する文献は心臓手術に欠けており、この意味で明白な指針はない。この調査の目的は、イタリアの心臓手術センターで使用されている換気法に関する実際の臨床診療を調査することであった。

・32 項目の質問票をイタリアの心臓手術センター 69 施設に送付し、そのうち 56 施設のセンターから完成されたフォーム(81.2%)が返却された。質問票は 3 人の独立した研究者によって集計され、最終版は SIAARTI(イタリア麻酔蘇生集中治療医学会)心臓胸部血管麻酔研究会の全メンバーに電子メールで送られた。回答はグーグルフォームシートを使って収集された。同じセンターから複数のアンケートが返された場合(すなわち、同じセンターの異なる医師が回答した場合)、部門長は明確な回答をするよう求められた。さらに、複数のアンケートを報告した 17 施設については、同じ施設に属する異なる医師の回答間に大きな違いは見られなかった(回答が不一致であったのは 12.3%±4.2%)。

・術中、患者は 1 回換気量(TV)6-8 mL/kg(センターの 91.1%)、呼気終末陽圧 3~5 cmH2O(センターの 76.8%)吸入酸素濃度(FiO2)50~80%(センターの 60.7%)。CPB 中、「換気停止」法が頻繁に採用された(73.2%)。集中治療室(ICU)からの退室前に、非侵襲的換気(NIV)は 32.1% のセンターでは使用されなかったが、術後合併症のある患者の 46.4% で使用された。

・本研究は、 イタリアのセンター間で CPB 中の換気法について有意な異質性を示したが、他の手術時間帯には、回答のあったセンターの大部分は保護的人工呼吸戦略を採用していた。

[!]:人工心肺中の換気法をどうするかは、また施設によっていろいろなのかな。当院では術野に影響が少ないように、低 1 回換気、6~8 回/分の低量低頻度換気としているが。

【出典】
Routine practice in mechanical ventilation in cardiac surgery in Italy.
J Thorac Dis. 2019 Apr;11(4):1571-1579. doi: 10.21037/jtd.2019.03.04.

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