小児短時間手術で、麻酔深度尺度としての BIS、呼気終末麻酔ガス濃度、吸入-呼気終末酸素濃度差

・呼気終末麻酔ガス濃度(ETAG)の測定は、現在麻酔深度をモニターするための実用的な指標である。著者らは、幼児と就学前小児の麻酔深度の測定において、バイスペクトル指数(BIS)を伴うセボフルランの ETAG(ETAG-sevo)と吸気-呼気終末酸素濃度差(Fi-Et)O2% の性能を評価することを目的とした。主要評価項目は、BIS と ETAG-sevo を相関させることであった。副次評価項目は、(Fi-Et)O2% と ETAG-sevo を相関させ、麻酔の浅い段階に対応する(Fi-Et)O2% カットオフ値を導出することであった[最小肺胞濃度(MAC<0.6)]。

・短時間手術を受ける年齢 1~5 歳の 30 人の患者を対象とした。ETAG、MAC、BIS、(Fi-Et)O2% は、挿管、維持期、手術の最後 15 分間、手術終了時、抜管、回復時に測定した。ピアソン相関係数を用いて相関を測定した。ROC 曲線を用いて MAC<0.6 と一致する(Fi-Et)O2% カットオフ値を導き出した。

・BIS は全時間間隔で ETAG との相関性が低かった。挿管時(P=0.042)、手術の最後 15 分間(P=0.019)、手術終了時(P=0.001)に、(Fi-Et)O2% と ETAG との間に有意な相関が見られた。抜管時に MAC<0.6 に対応する (Fi-Et)O2% のカットオフ値>7 が得られ、ROC 曲線下面積は 0.955 (95 %信頼区間 0.811~0.997)であり、感度は 0.8571、特異度は 1.00 であった。

・BIS は麻酔深度の尺度としては信頼できない。(Fi-Et)O2% 値>7 は、麻酔の浅い段階と一致した。

[!]:小児では BIS は当てにならない。「吸気-呼気酸素濃度の差が大きい」=「脳の酸素消費量が多い」=「麻酔が浅い」ことを反映しているようだ。

【出典】
Correlation between bispectral index, end-tidal anaesthetic gas concentration and difference in inspired-end-tidal oxygen concentration as measures of anaesthetic depth in paediatric patients posted for short surgical procedures.
Indian J Anaesth. 2019 Apr;63(4):277-283. doi: 10.4103/ija.IJA_653_18.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック