全身麻酔下の帝王切開術のための導入オピオイド:無作為化対照試験の系統的レビューとメタ分析

・新生児に及ぼす導入オピオイドの有害作用は、十分に特徴付けられていない。研究目的は、新生児に悪影響を及ぼすことなく導入オピオイドを帝王切開で使用できるかどうかを調査することであった。

・6 つのデータベースを創始から 2019 年 1 月まで系統的に検索した。帝王切開で導入オピオイドとプラセボを比較した研究が含まれた。結果は、2 値結果に対してはオッズ比(95% 信頼区間)、連続的結果に対しては加重平均差として表示した。I2 統計値>50% をもって、不均一性について有意とした。主要評価項目は Apgar スコア(1 分と 5 分)であった。副次評価項目には、新生児有害事象、臍帯血ガス分析、母体血行動態パラメーター(収縮期血圧(SBP)、平均動脈圧(MAP)、心拍数(HR)およびカテコールアミン濃度が含まれた。

・17 件の研究(n=987)がメタ分析に含まれた。レミフェンタニル 0.5~1μg/kg または 2~3μg/kg/h、アルフェンタニル 7.5~10μg/kg、フェンタニル 0.5~1μg/kg をプラセボと比較した。3 種類のオピオイドすべてについて 1 分(それぞれ P=0.25、0.58、0.89)、またはレミフェンタニルとアルフェンタニルについて 5 分(それぞれ P=0.08 と 0.21)で Apgar スコアに有意差はなかった。フェンタニルは 5 分 Apgar スコアを有意に減少させた(P=0.002)。レミフェンタニルまたはアルフェンタニルによる新生児気道介入に差はなかった(P<0.05)。3 種類の全ての導入オピオイドは最大 SBP(P<0.0001)、MAP(P<0.00001)、HR(P<0.00001)の有意な減少をきたした。

・導入オピオイドは有効な交感神経遮断薬である。レミフェンタニルとアルフェンタニルは Apgar スコアや新生児気道介入に大きな影響はなく、安全であるようだが、 これらの所見を確認するためには証明能力のある試験が必要である。

[!]:帝王切開の全身麻酔導入時に、フェンタニル 0.5~1μg/kg は比較的安全に使用できるようだ。母体に強い呼吸抑制が生じるような用量では、やはり新生児にも同様の呼吸抑制が生じる危険性が高いので、通常の手術時のようなフェンタニル 2μg/kg は控えるべきなのだろう。また、投与するのなら、臍帯クランプ後でいいのではないのかな。

【出典】
Induction opioids for caesarean section under general anaesthesia: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials.
Int J Obstet Anesth. 2019 May 15. pii: S0959-289X(18)30619-8. doi: 10.1016/j.ijoa.2019.04.007. [Epub ahead of print]

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