周術期経食道心エコー法に関連した合併症 - 心臓胸部麻酔クリティカルケア学会による 1 年間の国内集計

・術中経食道心エコー検査の安全性に関するこれまでの研究では、合併症率と死亡率は低いことが示唆されているようである。とは言っても、この臨床診療の重要な分野では前向きな多施設共同研究が不足している。著者らは 2017 年に 1 年間の前向き研究を実施し、心臓胸部麻酔学会とクリティカルケアの共同で、麻酔下の循環器患者と心臓手術患者で、周術期経食道心エコー検査に関連した合併症の発生率と重症度を調べた。

・英国とアイルランドの 28 施設からの臨床医の支援を受けて、著者らは研究期間中に麻酔下の患者で行われた検査の総数を記録した。各施設の全ての重症合併症は前向きに報告され記録された。

・22,314 件の検査のうち、17 人の患者が口蓋損傷または胃食道穿孔のいずれかを引き起こした重大合併症と診断された。これは、発生率で言うと 0.08%(95%CI 0.05-0.13%)で、すなわち、およそ 1:1300 検査に相当する。研究期間中に報告された 7 人の死亡は、これらの合併症に直接起因するものであり、 0.03%(95%CI 0.01-0.07%)、つまり 約 1:3000の発生率に相当していた。これらの数値は以前に報告されたものよりも高く、合併症の発症後の高い死亡率を示唆している(~40%)。ほとんどの合併症は、経食道心エコー検査に関連した胃食道損傷の危険因子が知られていない患者に発生した。

・著者らは、臨床医と診療部門に、検査のリスクと危険性を議論する時に患者に伝達される情報と共に、特にプローブ挿入法に関して、自分たちの処置のガイドラインを見直すことを勧めている。

[!]:経食道心エコーに関連した合併症には、死に至る重篤なものもあり、今一度、挿入時の注意点などを見直すべきかな。

【出典】
Complications related to peri-operative transoesophageal echocardiography - a one-year prospective national audit by the Association of Cardiothoracic Anaesthesia and Critical Care.
Anaesthesia. 2019 Jun 24. doi: 10.1111/anae.14734. [Epub ahead of print]

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