心臓手術におけるトラネキサム酸の異なる用量処方と投与法:無作為化試験のメタ分析

トラネキサム酸3.png・心臓手術における周術期出血量と同種輸血を減らすトラネキサム酸(TXA)の有効性はこれまでの研究で証明されているが、その副作用、特に痙攣発作は常に懸念の問題となっている。このメタ分析は、最小限の有害転帰で効果的な最適投与量および投与方法に関する情報を提供することを目的としている。

・2018 年 12 月 31 より前に公開された全関連記事について、Cochrane Central Register of Controlled Trials、MEDLINE、EMBASEを検索した。選択基準は、待機的心臓手術を受ける成人患者であり、TXA とプラセボを比較している無作為化比較試験のみが考慮された。2 名のレビューアが独自に試験の質を評価し、関連するデータを抽出した。

・10,591 人の患者を対象とした 49 件の研究を分析に含めた。TXA は輸血率を有意に低下させた(RR 0.71、95%CI 0.65〜0.78、P<0.00001)。全体の輸血率は、TXA 使用患者で 35%(1573/4477)、対照群患者で 49%(2190/4408)であった。周術期出血量(MD -246.98 ml、95%CI -287.89〜 -206.06 ml、P<0.00001)と再手術率(RR 0.62、95%CI 0.49〜0.79、P<0.0001)もまた有意に減少した。TXA の使用は死亡、心筋梗塞、脳梗塞、肺塞栓症、腎機能障害のリスクを増加させることはなかったが、痙攣発作の有意な増加と関連していた(RR 3.21、95%CI 1.04〜9.90、P=0.04)。痙攣発作は、TXA 患者で 0.62%(21/3378)、対照群患者で 0.15%(5/3406)であった。サブ群分析では、TXA はオンポンプ手術とオフポンプ手術の両方に有効であった。局所投与は輸血の必要性を減らすことはなかったが、静脈内投与はボーラス注射単独はどんなであれ、またはボーラス+持続注入は有効であった。静脈内高用量 TXA は、低用量レジメンと比較して輸血率をさらに低下させず、発作のリスクを 4.83 倍増加させた。低用量群の患者は痙攣発作を起こしてたものはいなかった。

・TXA はあらゆる種類の心臓手術において輸血必要量を減らすのに効果的であった。低用量点滴静注は、痙攣発作のリスクを増大させることなく、輸血率を低下させることにおいて、高用量処方と同等に効果的な最も好ましい投与法であった。

POINT心臓手術におけるトラネキサム酸の投与法は、高用量は痙攣発作の副作用を増加させるので、低用量点滴静注が良い。

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