外頸静脈カニューレ接続口からの空気塞栓

Turkish Journal of Emergency Medicine.png
・静脈性空気塞栓症は、突然の心停止と死亡を引き起こすことがある致命的な合併症である。 大量の空気塞栓症は、内頸静脈と鎖骨下静脈に留置した中心静脈カテーテルで報告されている。外頸静脈は心腔への、そしてそれにつながる脳、心臓、肺といった重要な器官への空気塞栓症をきたす危険性のある部位であるが、まだ文献に報告されていない。(画像は、”Turkish Journal of Emergency Medicine”のロゴマーク。”T”と”J”をうまく組み合わせてシンプルに仕上がっている。)

・著者らは、両上腕手術のための全身麻酔中に、救急外来で確保された外頚静脈カニューレから、覆布の下で点滴ラインが外れてしまったために、突然の肺空気塞栓症をきたした症例を報告しており、注意深いモニタリング、タイムリーな治療が致死的転帰から患者を救命したことを報告している。

・著者らは、医原性合併症を予防するために手術室、集中治療室、病棟で、外頸静脈カニューレが留置された患者では注意深いモニタリングと適切な予防策が行われることを推奨している。

POINT外頚静脈は表在性であることから、末梢ライン確保が困難な時に、末梢ラインの代用として確保することがあるが、内頚や鎖骨下静脈と同様に、中心静脈としての性格を有するものであり、その取り扱いには十分に注意しなくてはならない。
【出典】
Turk J Emerg Med. 2019 Jun 26;19(3):117-119. doi: 10.1016/j.tjem.2019.06.002. eCollection 2019 Jul.

memo:
【空気塞栓を疑ったときに直ちに行うべき対応処置】

 空気流入の原因除去と流入路の遮断

 体位:頭低位・左側臥位

・頭低位 ~ 動脈系に流入したガスが頭部に送り込まれるのを防ぐ

・左側臥位 ~ 気泡を右心房内に留めて、肺や左心系に流入するのを防ぐ

 呼吸管理:酸素投与、人工呼吸管理(気管挿管、NPPV)

 循環管理:輸液、カテコラミン

 可及的に注入空気の吸引

 高圧酸素療法(HBO):血管内気泡の溶解促進

 塞栓部位に対する治療(脳塞栓:エダラボンなど)

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