扁桃摘出術後出血の予測因子としての術前血漿フィブリノゲン

Protein FGB PDB 1fza・研究の目的は、術前血漿フィブリノゲンが扁桃摘出術後の重度の出血を予測できるかどうかを評価することであった。

・後ろ向き診療録レビューで、2008 年から 2013 年までに扁桃摘出術を受けた 456 人の患者を含めた。術前血漿フィブリノゲン値(PFL)を、正常な術後経過と比較して全身麻酔下で外科的止血を必要とした重症出血を発症した患者で評価した。

・414 人(90.8%)に扁桃摘出術後の重篤な出血はなかった。対照的に、42 人(9.2%)の患者が外科的止血を必要とした。重症出血のある患者では、PFL は有意に高かった(p=0.023)。単変量コックス回帰分析は、術前フィブリノゲン上昇は、術後出血の有意に不良な予後因子である(p=0.003; HR 2.66; 95%CI 1.38-5.10)ことを明らかにした。多変量解析でも、血漿フィブリノゲン値の増加は扁桃摘出術後出血の有意に不良な予後因子であった(p=0.014; HR16.1; 95%CI 1.75-142.85)。術前 PFL 高値は、扁桃摘出術後 31 日以内の出血リスクが有意に高いことと関連していた(65% vs 90%; p=0.002)。さらに、95.1% という正確な陰性適中率(NPV)は、PFL が信頼できる術前スクリーニングマーカーとして使用できることを示した。

術前フィブリノゲン値の上昇は、扁桃摘出術後の重症出血の独立した不良な予後予測因子であり、扁桃摘出後出血のリスクが高い患者を特定するのに役立つ可能性がある。

フィブリノゲン低値ではなく、フィブリノゲン高値が術後出血の予測因子になるとは!ちょっと、びっくり。それにしても、「9.2% の患者が外科的止血を必要とした」というのは、ちょっと手術が下手過ぎない!?

【出典】
Preoperative plasma fibrinogen as a predictive factor for post-tonsillectomy hemorrhage.
Clin Otolaryngol. 2019 Jul 20. doi: 10.1111/coa.13404. [Epub ahead of print]

画像は Fibrinogen beta chain (Wikipedia より By Emw - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=9444587

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