吸入麻酔と全静脈麻酔による癌手術後の長期予後:系統的レビューとメタ分析

メタアナリシス.png・多くのチームが麻酔の種類と癌手術後の長期転帰との間の関連性を調査してきたが、その結論には一貫性がない。揮発性麻酔薬(VA)による吸入麻酔下とプロポフォールによる全静脈麻酔(TIVA)による癌手術後の長期転帰に関する臨床研究の現在利用可能な知見を要約するために、本系統的レビューとメタ分析を行った。

・著者らは、VA と TIVA の術後転帰を比較した臨床試験を、PubMed、Central、EMBASE、CINAHL、Google Scholar、Web of Science 引用インデックス、米国臨床試験登録、英国臨床試験登録、オーストラリア・ニュージーランド臨床試験登録を系統的に検索した。評価項目は、は、全原因死亡率、再発および無再発生存率であった。一般的な逆分散法を用いてメタ分析を行った。

全死因死亡率に対するプールされた全ハザード比は TIVA の方が良好であり[ハザード比(HR)0.73、95% 信頼区間(CI)0.60〜0.89]、無再発生存率(HR 1.22、95%CI 1.07〜1.41)も同様であった。いろいろな癌種による死亡率のサブ群分析は、静脈と揮発性麻酔との間でなんら顕著な差も示さなかった。再発率にも有意差はなかった。

・著者らのメタ分析は、TIVA が癌手術後の全死因死亡率の低下と関連していることを示唆している。起源の異なる癌は薬理学的介入に対して非常に異なる反応をする可能性があるので、癌手術予後における麻酔の役割を実証するためには、癌種毎にさらに多くの臨床試験が必要である。
POINT全死因死亡から見ると、TIVA が良さそうだけれども、癌の種類によって、麻酔法が予後に及ぼす影響は異なる可能性があるので、個々の癌種ごとにもっと研究が必要だ。

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