産科の硬膜穿刺後頭痛に関連した主要な神経学的合併症:後ろ向きコホート研究

koumakugai_masui.png・硬膜穿刺後頭痛(PDPH)のある産科患者で、脳静脈血栓症または硬膜下血腫、細菌性髄膜炎、持続性頭痛、持続性腰痛のリスクの増加が示唆されている。PDPH などの産後の急性疼痛も産後うつ病をきたす可能性がある。本研究は、産科患者の PDPH が、主要な神経学的および他の母体合併症の産後リスクの有意な増加と関連しているという仮説を検証した。

・この後ろ向きコホート研究は、2005 年 1 月から2014 年 9 月までにニューヨーク州の病院で出産のために脊柱管麻酔を受けた 1,003,803 人の女性を対象とした。主要評価項目は、脳静脈血栓症と硬膜下血腫の複合発症率であった。4 つの副次転帰は、細菌性髄膜炎、うつ病、頭痛、腰痛であった。分娩入院中と産後 1 年以内に PDPH および合併症が確認された。調整オッズ比(aOR)と 95% 信頼区間(CI)は、逆確率治療重み付けアプローチのを用いて推定された。

・調査した女性のうち、4808 人(0.48%; 95%CI、0.47-0.49)が PDPH を発症し、そのうち 264 例(5.2%)は、再入院までの期間の中央値が 4 日であった。脳静脈血栓症および硬膜下血腫の発生率は、PDPH のない女性よりも PDPH のある女性の方が有意に高かった(それぞれ、脊柱管麻酔 1000 件あたり 3.12 つまり 1:320 vs 脊柱管麻酔 1000 件あたり 0.16 つまり 1:6250、P<0.001)。4 つの副次評価項目の発生率も、PDPHのない女性よりも PDPH のある女性の方が有意に高かった。PDPH に関連する aOR は、脳静脈血栓症と硬膜下血腫の複合発生率では 19.0(95%CI、11.2-32.1)、細菌性髄膜炎では 39.7(95%CI、13.6-115.5)、うつ病では 1.9(95%CI、1.4-2.6)、頭痛では 7.7(95%CI、6.5-9.0)、腰痛では 4.6(95%CI、3.3-6.3)であった。脳静脈血栓症と硬膜下血腫の 70% は、再入院までの期間の中央値 5 日と確認された。

PDPH は主要な神経学的および他の母体合併症の産後リスクの大幅な増加と関連しており、産科における麻酔関連合併症の早期発見と治療の重要性を際立たせている。
POINTPDPH の発症は、より重篤な合併症の併発を招くことがあり、注意深く治療に当たらなくてはならない。
【出典】
Major Neurologic Complications Associated With Postdural Puncture Headache in Obstetrics: A Retrospective Cohort Study.
Anesth Analg. 2019 Jul 17. doi: 10.1213/ANE.0000000000004336. [Epub ahead of print]

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