直接経口抗凝固薬を受けている心房細動患者の周術期管理

心房細動.png・意義:直接経口抗凝固薬(DOAC)を使用し、待機的手術や処置を必要とする心房細動(AF)の患者は、よく見られる臨床状況であるが、周術期投与は不明である。

・研究の目的は、標準化周術期 DOAC 管理戦略の安全性を調査することであった。

・2014 年 8 月 1 日から 2018 年 7 月 31 日まで、カナダ、米国、ヨーロッパの 23 施設の臨床センターで実施された周術期抗凝固療法使用評価(PAUSE)コホート研究で患者を登録、一次審査した。参加者(n=3007)は AF で、年齢 18 歳以上、アピキサバン、ダビガトランエテキシレート、リバロキサバンの長期使用者であり、定時手術または処置が予定されており、DOAC 治療中断プロトコルを遵守できた。DOAC 薬物動態特性、手技関連出血リスク、クレアチニンクリアランス値に基づいた、単純化標準化周術期 DOAC 療法の中断および再開戦略を適用した。DOAC 処方は、低出血リスク処置では、1 日前に、高出血リスク処置では 2 日前に休薬した。DOAC 処方は、低出血リスク処置では 1 日後に再開され、高出血リスク処置では 2〜3 日後に再開された。手術後 30 日間、患者の追跡調査が行われた。主要評価項目は、中等度以上の出血と動脈血栓塞栓症(虚血性脳梗塞、全身性塞栓症、一過性脳虚血発作)、手術処置時点での検出できないまたは最小限の抗凝固薬残留値(<50 ng/mL)を有する患者の割合であった。

・AF を有する 3007 人の患者(平均[SD]年齢 72.5[9.39]歳; 1988人 が男性[66.1%])は、アピキサバンコホートが 1257人(41.8%)、ダビガトランコホートが 668人(22.2%)、リバロキサバンコホートが 1082人(36.0%)であった。1007 人の患者(33.5%)は、出血リスクの高い処置を受けた。術後 30 日間の大出血の割合は、アピキサバンコホートで 1.35%(95%CI、0%〜2.00%)、ダビガトランコホートで 0.90%(95%CI、0%〜1.73%)、リバロキサバンコホートでは 1.85%(95%CI、0%〜2.65%)であった。動脈血栓塞栓症の割合は、アピキサバンコホートで 0.16%(95%CI、0%〜0.48%)、ダビガトランコホートで 0.60%(95%CI、0%〜1.33%)、リバロキサバンコホートでは 0.37%(95%CI、0%-0.82%)であった。高出血リスクの患者では、大出血の割合は、アピキサバンコホートで 2.96%(95%CI、0%〜4.68%)、リバロキサバンコホートで 2.95%(95%CI、0%〜4.76%)であった。

・本研究では、待機的手術または処置に際して、DOAC 療法を中断された AF 患者で、ヘパリンブリッジングや凝固機能検査なしの周術期管理戦略は、中等度以上の出血と動脈血栓塞栓症の発生率が低いことと関連していた。
POINTDOAC 治療を打行けている患者の、周術期の出血リスクは、2% 未満、30日以内の脳梗塞発症は 1% 未満であった。
【出典】
Perioperative Management of Patients With Atrial Fibrillation Receiving a Direct Oral Anticoagulant.
JAMA Intern Med. 2019 Aug 5. doi: 10.1001/jamainternmed.2019.2431. [Epub ahead of print]

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